プライムポリマー PEとPPを値上げ、ナフサ高に対応

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2021年6月22日

 プライムポリマーは21日、ポリエチレン(HDPE、L-LDPE)とポリプロピレン(PP)を7月15日納入分から値上げすると発表した。改定幅はいずれも「10円/kg以上」。

 原油価格は、新型コロナワクチン普及による欧米での行動制限緩和などによる景気回復への期待を背景に上昇に転じている。これを受け、主原料である国産ナフサ価格も第3四半期(7-9月期)の基準価格は5万2000円/klを超える水準で推移すると見込まれている。厳しい環境下、同社はあらゆるコストダウンに懸命に取り組んでいるものの、こうしたコストの高騰は自助努力により吸収できる水準を超えるものとなっているため、値上げせざるを得ないと判断した。

 なお、想定したナフサ基準価格が大きく変動する場合は、修正もあるとしている。

プライムポリマー PP設備新設、生産体制を再構築

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2021年6月1日

 プライムポリマーは31日、ビルド&スクラップによる生産体制再構築の一環として、ポリプロピレン(PP)製造設備の新設を決定したと発表した。設備は市原工場(千葉県市原市)に建設され、生産能力は年産20万t。製造技術は三井化学からのライセンス技術「HYPOL法」を導入する。今年8月に着工し、2024年11月に営業運転を開始する予定だ。

建設予定地(プライムポリマー市原工場)

 PPは、食品容器や家電、自動車、医療、二次電池など、幅広い用途で使用される生活基盤素材。フードロス削減や医療機会の増加、EVの航続距離延長といった社会ニーズの変化に伴い、PPに求められる役割は今後ますます拡大していくことが想定されている。一方、同社は、気候変動やプラスチック問題、循環経済といった喫緊の環境課題に対応することは、プラスチック生産者としての社会的責任であると認識している。

HYPOL法を導入する既存製造設備(プライムポリマー大阪工場)

 新製造設備では、これまでの設備で実現できなかった高機能PPを生産でき、これにより自動車材用途などでの軽量化、薄肉化ニーズへの高度な対応が可能となる。また、リサイクルに貢献する素材の提供などを通じて、マテリアルリサイクルの推進を図る。

 同社は今後、需給環境に見合った生産能力とすべく、既存製造設備の停止を実行していく。生産体制再構築により、年間約7万t(2013年対比)のGHG削減効果を見込んでおり、さらにバイオマス原料を使用した素材の提供などを通じて、サーキュラーエコノミーへの対応を強化していく。

 同社は、今回の新設により環境適用性の高い高機能PPの提供を推進し、顧客による価値創造に「Your Prime Solution Partner」として貢献することで、顧客と共に循環型社会の実現と社会生活の利便性の両立に向けて邁進していく。

プライムポリマー PEとPPを値上げ、来月から実施

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2021年3月4日

 プライムポリマーは3日、ポリエチレン(HDPE、L-LDPE)、ポリプロピレン(PP)について、4月1日納入分から「15円/kg以上」値上げすると発表した。同社は先月、「10円/kg以上」の値上げを実施したが、原油価格は、OPECプラスによる協調減産やサウジアラビアの自主減産継続に加え、新型コロナワクチン普及による景気回復への期待を背景に、さらに上昇を続けている。同社製品の主原料である国産ナフサ価格もナフサの需要回復と原油価格の上昇により、今年2Q(4-6月期)の基準価格は4万7000円/klを超える水準で推移すると見込まれている。

 同社は、厳しい経済環境下、あらゆるコストダウンに取り組むものの、このようなコスト高騰は自助努力により吸収できる水準を超えるものとなるため、価格改定せざるを得ないと判断した。なお、想定したナフサ基準価格が大きく変動する場合は改定幅の修正もあるとしている。

プライムポリマー PEとPPを来月末から値上げ

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2021年1月29日

 プライムポリマーは28日、ポリエチレン(HDPE、L-LDPE)とポリプロピレン(PP)について、2月22日納入分から「10円/kg以上」値上げすると発表した。

 原油価格が、OPECプラスによる協調減産と需要回復を背景に上昇に転じている中、同社の主原料である国産ナフサ価格もナフサの需要回復と原油価格の上昇により、今年1Q(1―3月期)の基準価格は4万円/kl付近で推移すると見込まれている。こうした厳しい経済環境下、同社はあらゆるコストダウンに注力しているが、このようなコストの高騰は自助努力により吸収できる水準を超えるものとなるため、今回、価格改定せざるを得ないと判断した。なお、想定したナフサ基準価格が大きく変動する場合は、改定幅の修正もあるとしている。

プライムポリマー PEとPPを10円/kg以上値上げ

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2020年9月15日

 プライムポリマーは14日、ポリエチレン(HDPE・L-LDPE)とポリプロピレン(PP)を、10月15日納入分から値上げすると発表した。値上げ幅は現行価格から「10円/kg以上」となっている。

 原油価格はOEPCプラスによる協調減産と需要の回復を背景に上昇に転じている。主原料である国産ナフサもナフサの需要回復と原油価格の上昇により10-12月期基準価格は、3万5000円/klに迫る価格で推移すると見込まれる。

 同社は厳しい経済環境下、あらゆるコストダウンに懸命に取り組んでいるが、このようなコストの高騰は自助努力により吸収できる水準を超えるものとなるため価格改定せざるを得ないと判断した。なお、想定したナフサ基準価格が大きく変動する場合は、修正を求める可能性もあるとしている。

三井化学 欧州初自社PPコンパウンド拠点の営業運転を開始、量産品初出荷

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2020年6月12日

 三井化学とグループ会社のプライムポリマーは11日、オランダ・ケメロット工業区内にある、欧州初の自社ポリプロピレン(PP)コンパウンド拠点の営業運転を開始したと発表した。

欧州初の自社PPコンパウンド拠点・ACE外観
欧州初の自社PPコンパウンド拠点・ACE外観

 まずは量産品を初出荷、自動車材コンパウンドの世界トップに向けた欧州展開が始動した。生産能力は3万t/年。これにより、欧州での製造・販売・研究の一貫体制が整うことになり、欧州拠点の自動車メーカーや部品メーカーに対し、効果的な軽量化ソリューションを提供するとともに、グローバルでの需要拡大に対応していく。

 三井化学グループは現在、世界8つの地域(日本、アメリカ、メキシコ、欧州、タイ、中国、インド、ブラジル)に製造拠点を、6つの地域(日本、アメリカ、欧州、タイ、中国、インド)に研究拠点を持つ。今年度内にタイとインドでの能増を控え、グローバルの生産量は年産112万t体制になる。 

 新型コロナウイルスの影響により、世界的に自動車生産台数の減少が見込まれている中、同社グループは「環境規制強化による自動車の軽量化ニーズは、今後も引き続き世界中で高まる」と予測。ニーズに合致するPPコンパウンドを使用したバンパーやインパネ材などの需要増加の傾向は将来的にも変わらないと見る。自動車の軽量化に貢献する高品質なPPコンパウンドの製造・販売・研究体制を強化していくため、欧州拠点「Mitsui Prime Advanced Composites Europe」(ACE:出資比率は、三井化学75%、三井物産15%、プライムポリマー10%)の建設を進めてきた。

 三井化学グループは、欧州自動車メーカーからも高い評価を得ている軽量化技術により、今後とも高品質の製品を供給する製造・販売・技術サービス体制を拡充し、さらなるPPコンパウンド事業の強化・拡大を積極的に進めていく考えだ。

プライムポリマー 2030年度までの長期ビジョンを策定

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2020年4月10日

全てのステークホルダーと共に新たな価値を創造

 ポリオレフィン大手メーカーのプライムポリマーは、2030年度までの長期ビジョンをゴールに設定、差別化ポリオレフィン(PO)のリーディングカンパニーと、働きがいのある会社を追求していく方針だ。

藤本健介社長
藤本健介社長

 同社は2005年の創立当時から企業理念「Prime Solution Partner」を掲げ、単なる供給者ではなくパートナーとして顧客との一体化を目指してきた。今回、新たに企業理念「私たちは、すべてのステークホルダーと共に新たな価値を創造し、社会の信頼と期待に応えます」、および行動指針「挑戦・調和・誠実」を1つにまとめたステートメント「Your Prime Solution Partner」を発表。

 藤本健介社長は「皆さんと共に、新しい価値を創造しながら、社会の信頼と期待に応えていく」、という思いを込め

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