【2020年 夏季特集】 東ソー代表取締役社長  山本寿宣氏

,

2020年8月9日

コロナ禍でも中計方針を徹底、ハイブリッドカンパニーを追求

 ━コロナ禍による業績への影響が懸念されます。

 東ソー 山本社長 2019年度から米中対立の深刻化で交易条件が悪化しており、今年度に関しても事業環境に逆風が吹くと見ていた。しかし、コロナ禍によって想定以上に需要が落ちている状況だ。昨年度に比べ増益になる企業は1割程度で、ほとんどが減収減益を余儀なくされるだろう。

 特に化学産業は、素材を提供しているため3カ月から半年遅れて影響が出てくる。当社も、先行き不透明なことから、通期の業績予想が見通せず、未だに発表できていない。少なくとも、

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

【化学企業 入社式訓示①】東ソー 山本寿宣社長

, ,

2020年4月2日

 入社おめでとう。社員・役員を代表して、また先輩の1人として心から歓迎する。

 新型コロナウイルスは全世界的に蔓延しており、いつ終息するのか予想がつかない。業績にも影響を及ぼすだろう。当社はこれまで種々の事業や投資を手掛けてきたが、全て上手くいったわけではなく、幾多の試練を乗り越え今日に至っている。

 当社の業績はここ4年、交易条件の改善もあり、経常利益はまずまずだったが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題、変動する原油や為替動向を考慮すると、取り巻く経済環境は不安定な状況が今後も続くものと予想される。

 会社がこれからも持続的に強く成長し続けるためには、全社員が今、何をすべきかを考え、実行していくことが必要であり、それが私たちに与えられた使命だと言える。ビジネスチャンスを的確に捉え、スピード感をもって果敢にチャレンジするとともに、研究開発にもより一層、力を入れていきたい。

 当社のCSR基本方針は、とりわけ、社風である東ソースピリット(①挑戦する意欲、②冷たい状況認識、③熱い対応、④持続する意思、⑤協力と感謝)を体現することだ。それぞれの重要な課題を一緒になって解決していこう。

 それらを踏まえて、入社式にあたり3つのことをお願いしておく。1つ目は、夢を大事に抱え続けること。皆さんは入社後にやりたいことがあるだろう。今後、色々と経験することになるが、将来の自分像を描きつつ初心を忘れず、今抱えている夢や希望の実現に向けて仕事に励んでもらいたい。

 2つ目は、その道のプロになることだ。まずは職場に慣れてもらうと同時に知識・経験を積んでほしい。経験や読書は人を育てる。全体感を捉えながら、社会に貢献できるよう、プロアクティブに行動できる人材になってもらいたい。

 3つ目は、語学を勉強すること。グローバルと叫ばれて数十年が経つ。当社の製品の海外売上比率は4割を超え、今後も海外での事業拡充を計画している。海外展開の際に異文化コミュニケーションのツールとして、語学力の向上を目指してもらいたい。

 東ソーの将来を担うのは、皆さんだ。共に力を合わせて、東ソーの新しい時代を築き、働き甲斐のある会社にしていこう。

《化学企業トップ年頭所感》東ソー  山本寿宣社長

, ,

2020年1月7日

 当社はハイブリッド経営の深化を通じて、事業環境の変化に耐えうる強固な体質を構築し、安定した収益を上げられる会社にしていきたいと考えている。そのためには、会社は従業員に夢を持ってもらえるようなビジョンや体制づくりが必要であるし、その実現に向けて従業員全員が責任と自主性を持って業務に励んでほしいと思っている。

 今年の経営課題は第1に2019年度業績予想の達成だ。今年度の業績は経済環境の悪化により前年度比減収減益の見込みだが、どのような状況下においても当初計画した数字を達成できる、外部環境の変化に耐えうる強い企業体質を目指す。

 第2に安全対策だ。安全安定運転は、当社にとって永遠の課題であり、今まで通り、健全化工事は実施していく。引き続き異常現象や労働災害の撲滅に向けて、危惧される個所のさらなる点検を実施し、製造現場の安全に一層つながるようお願いする。また、IoT・AIをはじめとするデジタル技術の導入を、業務の効率化およびトラブル未然防止のために、積極的に推進していく。

 第3に成長戦略だ。コモディティ事業は、基盤強化により競争力を一層高めるとともに能力増強の機会をうかがう。スペシャリティ事業は、機能性・差別化を強化しつつ需要増に対応できるよう積極的に能力増強を実施する。また、南陽・四日市の両研究所では、研究開発により創出される新規事業を1つでも多く立ち上げていく事を期待する。

 第4にコンプライアンスだ。法令順守は、企業や個人にとって最低限守るべきルールであり、不正や虚偽データなどの問題は社会からの信用を失墜してしまう。職場で行われている業務が法令に適合しているかどうか、原点にかえってもう一度業務の再点検を実施してほしい。

 第5に現場力の強化だ。各職場では今後の目指すべき方向や課題は整理されていると思うが、その実現には現場力の発揮が必要だ。各現場での自由闊達な意見交換を通して皆さんが主体的に業務を行い、自負できる明るい職場にしてもらいたい。それが会社の総合力向上につながっていく。

 最後に持続可能な開発目標(SDGs)への対応だ。当社として、CO2排出課題は避けて通れない。当社の将来に大きな影響を及ぼす課題だけに、具体的な目標や指標を掲げて対応しているが、一朝一夕で解決できる課題とは考えていない。様々な角度からCO2の削減・有効利用に取り組んでもらいたい。当社が高収益で各方面のステークホルダーから〝信頼される企業〟となるべく、皆さんと一緒に努力していきたいと思う。

東ソー M&Aへの300億円の投資計画を継続

,

2019年12月11日

バイオサイエンス中心に、金銭的・時間的制約設けず可否を判断

 東ソーは「ハイブリッド経営による収益の安定・拡大」を基本方針として事業戦略を進めており、コモディティとスペシャリティをバランスよく強化していくことに取り組んでいる。このほど開催した社長会見で、山本寿宣社長は事業戦略や投資計画、研究開発などに関する方針や考え方などを説明した。

事業戦略などを説明する山本社長
事業戦略などを説明する山本社長

 基本戦略については、現在取り組むべき課題として、山本社長はスペシャリティ事業の拡大・成長、次世代の新事業の育成・新製品創出の加速、コモディティ事業のさらなる競争力強化を挙げた。スペシャリティ事業については、各製品で

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

【2019年 夏季特集】 東ソー代表取締役社長  山本寿宣氏

,

2019年8月8日

 スペシャリティで相次ぎ能増、新中計で成長図る

 ━前中計の最終年度だった2018年度の振り返りと、2019年度の見通しについて。

 東ソー 山本社長2018年度の売上は8615億円、営業利益は1057億円を達成し、前中計の目標はクリアしました。ただ、これは交易条件が非常に良かったためです。2019年度は売上高が8600億円、営業利益は950億円の減収減益という業績予想を組んでいます。その理由は、製品の海外市況が下落する見込みであること。特に、塩ビやウレタンの海外市況を厳しく見たことが、この数字に表れています。

 ━海洋プラスチックごみをはじめとする環境問題への対応は。

 廃プラスチック問題に関しては、例えば、廃ボトルの国内処理拡大が必要となっており、当社はセメント・プラントを持っているので、サーマルリサイクルを拡大できるよう設備を見直し、燃料代替として使っていく取り組みを進めています。地球温暖化問題では、CO2排出削減のため、ボイラーの効率化とバイオマス燃料の使用拡大、燃料転換に取り組んでいます。

 ただ、海外の企業と競争していますので、イコール・フッティングという観点からすれば、単純に、例えば燃料を

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

【化学企業 入社式訓示①】東ソー 山本寿宣社長

, ,

2019年4月2日

 皆さん入社おめでとう。先輩として、心から歓迎する。皆さんは本日から社会人として不安と希望がいっぱいであると思う。ただ、40年近くこの会社で働いてきた先輩として言えることは、社員一人ひとりを、明るい雰囲気で伸び伸びと働かせてくれる会社だということだ。これまで種々の事業や投資を手掛けてきたが、全て上手くいったわけではなく、幾多の試練を乗り越え今日に至っている。

 本年度から新中期経営計画が始まるが、これからも持続的に強く成長し続けるためには、全社員が今、何をすべきか考え、実行していくことが必要であり、それが私たちに与えられた使命であると思っている。今後もビジネスチャンスを的確に捉え、スピード感をもって果敢にチャレンジするとともに研究開発にもより一層、力を入れていこうと考えている。

 当社は昨年、CSR基本方針を制定した。社風である東ソースピリット(挑戦する意欲、冷たい状況認識、熱い対応、持続する意思、協力と感謝)を体現することで、それぞれの重要な課題を一緒になって解決してもらいたい。

 それらを踏まえて、入社式に当たり3つのことをお願いしておく。

 ①夢は大事に抱え続けてください:入社後にやりたいことや希望を皆さんは持っていると思う。今後、色々と経験して頂くことになるが、初心を忘れず、今、抱えている夢や希望の実現に向けて仕事に励んでほしい。

 ②その道のプロになってください:当社の事業は多岐に分かれているが、まずは職場に慣れてもらうと同時に知識・経験を積んでほしい。経験は人を育てる。全体感を捉えながら、社会に貢献できるよう、プロアクティブに行動できる人材になってほしいと思う。

 ③語学を勉強してください:グローバルと叫ばれて数十年と経つが、当社の製品の海外売上比率は4割を超え、今後も海外での事業拡充を計画している。海外展開における異文化コミュニケーションのツールとして、語学力の向上を目指してほしい。

 東ソーの将来を担うのは、皆さんだ。共に力を合わせて、東ソーの新しい時代を築き、働き甲斐のある会社にしていこう。

 

《化学企業トップ年頭所感》 東ソー  山本寿宣社長

, ,

2019年1月8日

 2019年についてまず考えることは、引き続き業績が安定した会社にしたいということだ。ここ数年の恵まれた経済環境や、社員の皆さんの弛まぬ努力が好業績に繋がったことは喜ばしかったが、その外部環境も今年は変化が起きそうだと感じている。

 当社のさらなる成長のため、産学官での共同研究を含め研究開発の成果を実商化していく必要があり、研究部隊に大きく期待している。

 また働き方改革により、人材不足や総労働時間の規制など、企業は柔軟な対応が求められる。より円滑な事業活動が行えるよう工夫していこう。

 2019年度からスタートする次期中計における基本方針は今までと変わらない。当社はコモディティ事業とスペシャリティ事業を両軸としたハイブリッドカンパニーを標榜しているが、今後もその深化に注力する。需要の伸びに応じて、機能商品をはじめとして能力増強は継続していきたい。それぞれの商品価値や事業価値を高めることで、ひいては企業価値を高められるよう、計画を策定する予定だ。同時にステークホルダーの皆さんに信頼される会社であり続けたい。

 社会からの要請により、多くの企業がCSR活動に注力している。当社も昨年、CSR委員会を設置すると同時に企業理念に次ぐCSR基本方針(①事業を通じた社会の持続可能な発展への貢献②安全・安定操業の確保③自由闊達な企業風土の継承・発展④地球環境の保全、⑤誠実な企業活動の追求)を制定し、今後CSR活動にも収益性と同様に注力する。

 CSR活動と関連してCO2削減・有効利用推進委員会を設置した。当社は石炭やオイルコークスを自家発電の燃料として使用している。自家発電は競争力において欠かせない存在であることから、他の燃料への転換による削減だけでなく、COやCO2を原料としている当社の製品に有効利用していくことができればと考えている。当社は化学会社であればこそ、保有する技術を駆使してその有効利用の実現に向かって努力していく。もちろん一朝一夕とはいかないが、検討を進めていく。

 今年の干支は亥だ。猪突猛進も時には大事だが、変化に柔軟に対応できるようプロアクティブな対応もお願いしたい。何事も〝備えあれば憂いなし〟だ。

 

【2018年 夏季特集】 東ソー代表取締役社長  山本寿宣氏

,

2018年8月9日

各製品がフル生産フル販売継続、能力増強が大きなテーマ

 ━ 世界情勢が大きく変化し、事業環境にも影響を与えそうだ。

 世界情勢では米国と中国の貿易摩擦が懸念材料だ。米国は鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の関税をかけたが、さらに7月には、中国製品の500品目に対し順次追加関税をかける方針を打ち出した。これが米中間の問題に留まらず、欧州や日本にまで及ぶ可能性もあり、事業環境は先行き不透明となっている。

 また、為替の変動は収益に大きな影響を与える。足元の為替は110円を超える水準となっているが、今後、100~110円のレンジで動くのではないか。こうした中、やはり重要なのは、自分たちがやるべきことに注力し、各事業の施策を着実に進めていくことだろう。

 一方、中国政府の環境規制強化の動きも重要な要素だ。当社製品で言えば塩ビ樹脂(PVC)が影響を受けるため、カーバイド法の規制に注目している。カーバイド法は水銀触媒を使用していることから環境問題が取りざたされており、カーバイド法PVCなどの生産や能増計画が抑えられている。

 足元ではPVC市況も利益が確保できる水準で推移しているが、規制が変わる可能性もあり注視が必要だ。

 ━ コンプライアンスやESGの取り組みについて。

 昨年来、製造業において不祥事が発生したことから、ステークホルダーの目が厳しくなっているのは事実だ。グループ全体でのコンプライアンス強化も重要だ。アジア地域における

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について