帝人グループ 「ヘルスケア化学研究棟」が稼働開始

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2020年4月9日

 帝人と帝人ファーマはこのほど、ヘルスケア事業の有機合成および分析の化学研究・開発を加速するため「ヘルスケア化学研究棟」を新設し稼働を開始したと発表した。総工費は約16億円。

ヘルスケア化学研究棟
ヘルスケア化学研究棟

 帝人グループは、中期経営計画「ALWAYS EVOLVING」(2020~22年度)の中で、ヘルスケア事業領域の強化・拡大を掲げ、中核をなす医薬品事業・在宅医療事業の推進、新規に進める機能性食品事業の拡大や地域密着型総合サービス事業の創出などに取り組んでいる。

 こうした中、ヘルスケア研究の拠点である東京研究センター(東京都日野市)の敷地内に、有機合成と分析研究を担う化学研究棟(2階建て、延床面積約1800㎡)を新設。実験エリアと非実験エリアの完全分離、研究員の動線・視線を考慮したレイアウト、快適なコミュニケーションエリアの確保など、安全性と機能性に最大限の配慮をした研究施設となっている。

 帝人グループは、「ヘルスケア化学研究棟」を最大限に活用し、合成医薬品や新ヘルスケア事業の研究開発をさらに推進し、画期的なヘルスケア製品やサービスを創出することで、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」を目指す。

帝人ファーマ 「帝人在宅医療」を「帝人ヘルスケア」に社名変更

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2020年1月16日

 帝人ファーマは15日、完全子会社である帝人在宅医療の社名を、4月1日付で「帝人ヘルスケア」に変更すると発表した。

 帝人ファーマは今後さらに地域包括ケアシステムが進展していくことを見据え、それぞれの地域医療圏の医療サービスの向上を目的に、患者を取り巻く医師をはじめとする医療従事者と対話を重ねてきた。

 チーム医療の一員として未病から治療、リハビリ・介護までのケアサイクル全体を通した包括的ソリューションの提供を実現していけるよう、昨年10月、それまでの医薬事業本部と在宅医療事業本部の2事業本部制から、「営業本部」と「研究開発技術本部」から成る機能本部制へと組織を再編。帝人在宅医療に、医薬品の情報提供活動の機能、並びに在宅医療機器などの営業機能・サービス機能を集約・一元化している。

 一方、帝人グループは、医薬品事業と在宅医療事業のそれぞれの強みを組み合わせ、多職種によるチーム営業でそれぞれの地域のチーム医療を支えていくという、独自の地域密着型営業モデルを創出することで持続的成長の実現を目指している。

 こうした中、今後、ヘルスケア業界でより幅広い活動を推進していくことを踏まえ、新年度より帝人在宅医療を「帝人ヘルスケア」に社名変更することを決定。これまで以上に社員一丸となり、患者のQOL向上に貢献するとともに、業界におけるテイジンブランドのプレゼンス向上を図っていく。

帝人ファーマ 「献血ベニロン‐Ⅰ」が効能・効果追加承認を取得

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2019年12月27日

 帝人ファーマはこのほど、静注用人免疫グロブリン製剤「献血ベニロン‐Ⅰ」静注用500㎎、1000㎎、2500㎎、5000㎎が、厚生労働省から「視神経炎の急性期(ステロイド剤が効果不十分な場合)」の効能・効果の追加承認を取得した。

 「献血ベニロン‐Ⅰ」は、同社とKMバイオロジクス(熊本市)が共同開発した完全分子型静注用人免疫グロブリン製剤で、これまでに「低または無ガンマグロブリン血症」など、7つの効能・効果で承認を取得している。

 2013年6月には、厚労省から今回取得した効能・効果で希少疾病用医薬品として指定されており、今年3月に国内で実施した第Ⅲ相試験の結果に基づき承認申請を行い、製造販売承認事項一部変更の承認を取得した。

 視神経炎は視力に対して重要な役割を担う視神経の細胞が、炎症により障害を受けて起こる脱髄性の疾患で、比較的急激な片眼または両眼の視力低下、視野異常、眼球運動時の痛みや色覚異常が見られる。その患者数は2014年度の厚労省の患者調査で約4000人と報告されている。

 症例の多くは原因不明の特発性視神経炎が占めるものの、多発性硬化症や視神経脊髄炎などに由来した視神経炎もある。

 「献血ベニロン‐Ⅰ」が承認を取得した急性期の視神経炎は、治療法としてステロイドパルス療法が第一選択肢となっているが、今回の同剤の追加承認取得により、ステロイド剤の効果が不十分な場合の治療選択肢が増えることになる。なお、免疫グロブリン製剤が同適応を取得するのは初めて。

 帝人ファーマは今後も新規創薬研究だけでなく、適応拡大にも注力し、希少疾病を含むアンメットニーズの高い疾患に、新たな治療選択肢を提供することで、患者のQOL向上に貢献していく。

帝人ファーマ 事業共創プログラムの受賞ベンチャー決定

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2019年12月16日

 帝人ファーマはこのほど、事業共創プログラムの受賞ベンチャー企業として、AMIとエーテンラボ、キママニの3社を決定した。

 帝人ファーマは大手企業とベンチャー企業の共創支援を行うアドライトと、在宅医療分野のアクセラレータープログラムを共同運営してきた。選考をクリアしてきた選抜企業5社による成果発表イベントを開催した結果、3社を「Home Healthcare Award」受賞企業に決定した。

 AMIは「超聴診器を用いた新たな心疾患管理指標の構築」、エーテンラボは「互いに励まし合いながら習慣化を目指すピアサポートを生かした在宅患者のアドヒアランス向上」、キママニは「認知行動療法をベースにした感情を記録するデジタルアプリの精神疾患の治療への展開」について発表した。

 同プログラムはベンチャー企業の技術やアイデアと、帝人ファーマがもつ知見や医療関係者とのネットワークを組み合わせることにより、在宅医療分野で新たな価値提供につながる製品・サービスの開発を目指し、7月に開始されたもの。こうしたベンチャー企業との事業共創を目的とした公募型プログラムは、同社としては初めての試みとなる。

 今回の成果発表イベントでは、日本国内のベンチャー企業からの応募受付・書類・プレゼンテーションによる選考を経て決定した選抜企業が、同社の研究員や在宅医療に携わる医師とともに検討を重ねた成果を発表し、それらの内容について、患者に提供する価値の革新性や創造性などの観点から厳正に審査を行った。同社では今後、受賞企業を中心に、選抜企業の各社とともに新規事業創出に向けた検討を行っていく。

帝人ファーマ 関節リウマチ治療薬バイオ後続品の販売を開始

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2019年11月1日

 帝人ファーマは31日、関節リウマチと多関節に活動性を持つ、若年性特発性関節炎治療薬のバイオ後続品「エタネルセプトBS皮下注『TY』」の販売を、11月1日から開始すると発表した。

 同剤は500例を超える関節リウマチ患者を対象とした第Ⅲ相国際共同治験の結果を基に、昨年3月にYLバイオロジクスが厚生労働省に製造販売承認申請を行い、今年3月に承認された。

 同剤はインドの医薬品メーカーであるルピンリミテッドが製造する原薬を基に、陽進堂の100%子会社であるエイワイファーマが日本国内の工場で製剤化している。帝人ファーマと陽進堂は、2018年7月に同剤に関する販売提携契約を締結しており、今後、両社共同で販売していく。

 帝人ファーマでは、注力する「骨・関節領域」の製品ラインアップに同剤を加えることで、関節リウマチ患者のさらなるQOL向上に貢献していく。

帝人ファーマ 開発医薬品が米国で主要評価項目を達成

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2019年9月25日

 帝人ファーマはこのほど、開発医薬品(開発コード:「TMX‐049」)が、米国で実施している第Ⅱ相臨床試験(TMX‐049DN‐201試験)の有効性に関して、主要評価項目を達成したと発表した。

 この医薬品は2型糖尿病の糖尿病性腎臓病を対象疾患として開発を進めている。糖尿病性腎臓病は糖尿病を合併して発症する進行性の慢性腎臓病。症状が進行して末期腎不全になると、透析や腎移植などの治療が必要となり、透析導入の原因疾患として最も多いことが報告されている。

 透析が導入されると、患者のQOLが著しく低下するだけでなく、医療費の社会的負担が大きくなる。このため、糖尿病性腎臓病をはじめとする慢性腎臓病を改善し、末期腎不全への移行を抑制する治療に対するニーズが高まっている。

 「TMX‐049」は帝人ファーマが創製した、新規非プリン型キサンチンオキシダーゼ阻害薬で、生体内でキサンチンオキシダーゼという酵素に対して選択的に阻害活性を示すことにより、尿酸生成を強力に抑制するのが特徴。今回の第Ⅱ相臨床試験は、アルブミン尿を有する2型糖尿病患者を対象とした、プラセボ対照無作為化二重盲検比較試験である。

 「TMX‐049」を1日1回、12週間反復経口投与した時の安全性と有効性を評価している。主要評価項目は腎障害の指標である尿アルブミン/クレアチニン比の変化量(対数変換値)とした。

 その結果、同剤にプラセボと比較して、統計学的に有意な改善が認められ、主要評価項目を達成した。また、同剤の安全性について新たな懸念は認められなかった。帝人ファーマでは、「TMX‐049」が新規の糖尿病性腎臓病治療薬として、慢性腎臓病の患者の治療とQOL向上に貢献することを目指し、早期上市に向けて今後も開発を進めていく。

帝人ファーマ 献血ベニロン‐Iで厚労省から効能・効果の追加承認

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2019年8月28日

 帝人ファーマはこのほど、静注用人免疫グロブリン製剤「献血ベニロン‐I」の静注用500㎎・1000㎎・2500㎎・5000㎎について、厚生労働省から「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善」の効能・効果の追加承認を取得した。

 「献血ベニロン‐I」は、帝人ファーマとKMバイオロジクスが共同で開発した完全分子型静注用人免疫グロブリン製剤で、これまでに「低又は無ガンマグロブリン血症」など6つの効能・効果で承認を取得している。日本国内で実施した第Ⅲ相試験の結果に基づき昨年9月に承認申請を行い、製造販売承認事項一部変更の承認を取得した。

 慢性炎症性脱髄性多発根神経炎は、2カ月以上にわたり徐々に進行する末梢神経の炎症性疾患。主な症状としては、手や足の筋力が低下する運動障害や歩行障害、手のしびれ、触った感覚が鈍くなる感覚障害が挙げられ、その他、疲れやすさや手足の震えなどの症状が現れるケースもある。

 発症の明確な原因は不明だが、末梢神経に対する免疫異常により、神経線維を覆う膜構造(ミエリン)が破壊されることで、様々な症状につながると考えられている。2014年度の国内の患者数(医療受給者証保持者数)は4633人で、発症頻度は男性が女性の約1.5倍とされている。

 治療法としては、副腎皮質ステロイド療法や血漿浄化療法、免疫グロブリン療法が第1選択となっている。免疫グロブリン療法は免疫システムの異常を調節するとされており、今回の追加承認取得により、同療法で使うことができる免疫グロブリン製剤の選択肢が増えることになる。

帝人ファーマ うつ病治療に新たな選択肢、治療装置を発売

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2019年6月7日

 帝人ファーマはこのほど、日本で初めてうつ病の経頭蓋治療用磁気刺激装置として保険適用となった、「ニューロスターTMS治療装置」の販売を開始した。

 米国の医療機器メーカーであるニューロネティクス社が開発したrTMS(反復経頭蓋磁気刺激)装置で、2008年に米国で初めてうつ病の治療機器としてFDAの承認を受けた。その後、10年で約6万人のうつ病患者の治療実績がある。

 帝人ファーマは2017年に、ニューロネティクス社と日本での同装置の独占販売契約を締結。上市に向けて準備を進めてきたが、1日に既存の抗うつ剤治療で充分な効果が認められない成人のうつ病患者に対し、日本で唯一、rTMS治療装置として保険が適用されたことから販売を開始した。

 「ニューロスター」は頭部に当てた磁気コイルから、非侵襲的に「左背外側前頭前野」に磁気刺激を与え、神経伝達物質の放出を促すことで脳内を活性化させる。約40分の治療を週5回、計20~30回行うことで、うつ症状を軽減・消失する効果が期待できる。

 主な副作用として、頭痛や治療部位の不快感などがあるが、一般的な抗うつ薬で見られるような全身的な副作用は発生しにくく、副作用により治療継続が困難な患者にとっても、新たな選択肢となることが期待される。

 なお、同装置による治療の実施者には、日本精神神経学会が主催する「rTMS実施者講習会」と、帝人ファーマが主催する実技講習会の受講が求められる。

 厚生労働省の患者調査などによると、国内のうつ病患者数は年々増加し、受診者で約73万人、未受診の潜在患者まで含めると250万人以上とされており、そのうち約3割が通常の抗うつ剤では症状が改善されにくいうつ病と言われている。

 抗うつ剤治療で効果が不充分なうつ病に対しては、作用機序の異なる薬剤の併用や頭部に電流を流す「電気けいれん療法」が用いられるが、治療選択肢が限られていることから、より有効性・安全性の高い治療法のニーズが高まっていた。

 帝人ファーマは、関連学会や専門医との連携により「ニューロスター」の適正使用の普及に取り組み、うつ病患者の症状の緩和とQOL(生活の質)の向上に貢献していく。

帝人ファーマ ADA欠損症治療剤を日本で初めて発売

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2019年6月5日

 帝人ファーマはこのほど、アデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症治療剤「レブコビ筋注2.4mg」=一般名:エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)=の販売を開始した。

 ADA欠損症は、遺伝子の変異によりADAという酵素に欠損が生じることで、重度の免疫不全状態となり、易感染症や成長障害などを引き起こす希少疾病。

 その治療は造血幹細胞移植が第1選択とされているが、その他の療法として、ADAを投与することで免疫機能の改善を図る酵素補充療法が用いられることもある。

 しかし、日本ではこれまでADA酵素製剤が承認されておらず、治療上の課題となっていた。そこで、同社では新たな治療選択肢の提供に向け、2014年に英国の製薬企業であるリーディアント社(当時はシグマ・タウ・ファルマ社)と、日本での独占開発・販売契約を締結し、ADA欠損症治療剤の開発に着手。今年3月に「ADA欠損症」の効能・効果で、厚生労働省から製造販売承認を取得した。

 「レブコビ筋注2.4mg」は、ADA欠損症に対して適応を持つ日本初の薬剤で、ADA活性の上昇や免疫機能の改善などが期待される。

 帝人ファーマは同剤の適正使用の普及に努めることで、ADA欠損症患者のQOL向上に貢献していく。

 

帝人ファーマ 酸素濃縮装置を上市、多様な新機能搭載

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2019年5月8日

 帝人ファーマはこのほど、患者の酸素吸入の有無が確認可能となる呼吸検知機能をはじめ、さまざまな新機能を搭載した酸素濃縮装置「ハイサンソi」を上市した。

 患者の利便性を第一に設計したことで、従来の装置に比べて小型・軽量化、静音化を実現しただけでなく、装置本体のフィルターの手入れが不要となった。さらに、省電力化により電気代の負担軽減も期待でき、処方酸素流量についても、低流量(0.25ℓ/分)から高流量(5.00ℓ/分)まで、一台で幅広く対応することができる。

 また、新たに呼吸検知機能を搭載したことで、これまでの装置の運転状況に加え、カニューラを通して、患者が酸素濃縮装置から酸素を吸入していることが確認可能。これらのデータを、医療機関が装置の運転状況をモニタリングできるシステム「HOT見守り番Web」と連携させることで、医療関係者が患者の自宅での療養状況を確認できるようになった。現在、国内で在宅酸素療法を受けている患者は増加傾向にあり、今後高齢化が進む中で、さらに患者の数が増えることが予想されている。

 一方、酸素濃縮装置を使用するにあたり、日常の手入れなどの負担が原因で治療を継続できなくなるケースも少なくないことから、装置の機能強化や利便性の向上などにより、療養時の負担を軽減するニーズが高まっている。

 同社は「ハイサンソi」が患者の療養時の負担軽減や治療の継続につながることを期待し、在宅酸素療法のさらなる支援に注力する。また、今後もIoT基盤の構築を図り、革新的な在宅医療関連製品・サービスの開発を推進することで、患者のQOL向上に貢献していく。