東ソーは9日、ポリ塩化アルミニウム(PAC)を4月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、ローリー納入品か「6円/kg以上」、キューブインボックス品が「10円/kg以上」。
同社はこれまで、事業採算改善へ向けてあらゆるコスト削減に努めきたが、昨今の原燃料価格の上昇や製造設備・物流体制の維持費用の上昇により、PACの事業採算は大幅に悪化している。こうした環境下、自助努力のみでの吸収は困難な状況であり、今後の事業継続と安定供給を維持するために、今回の価格改定が必要だと判断した。
2022年2月10日
2022年2月7日
2022年2月4日
2022年1月19日
2022年1月12日
2022年1月12日
東ソーは11日、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)製品を今月24日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、エーテル系製品が「150円/kg以上」、エステル系製品が「60円/kg以上」となっている。
TPU製品については、経済活動の再開による需要回復が進む中、主要原材料価格は、ひっ迫した需給バランスの継続により高騰の一途をたどっている。同社は、これまで事業採算改善へ向けてあらゆるコスト削減に努めてきたが、昨今の原燃料・ユーティリティコスト・物流費の上昇などにより、事業採算は大幅に悪化している。
こうしたコスト上昇を自助努力のみで吸収することは困難なことから、今後の事業継続と安定供給を維持するために、今回の値上げの実施を決定した。
2022年1月6日
一昨年からの新型コロナウイルス蔓延が続き、現在も新たな変異株の感染拡大の影響が懸念される。さらに地政学リスクや米中摩擦など、今後も注視が必要だ。国内外の出張自粛や在宅勤務でストレスが蓄積していると思うが、ウェブ会議やDXなどのメリットを見出だしながらより良い職場環境を作ることが大事だ。
過去の様々な困難も諸先輩や皆さんの尽力で克服し、今の東ソーがある。企業理念や東ソースピリットは今後も実践する。ここ数年は経済環境に恵まれ、財務基盤は強化し内部留保も厚くなった。企業価値の向上や環境対策などに挑戦し、さらなる飛躍への道を創造していくことが肝要だ。企業の継続には企業価値を高めることが重要で、全ての利害関係者(ステークホルダー)が必要と感じる企業を目指す。
今年度は中計の最終年度だが、計画はほぼ達成の見込みだ。来年度からの次期中計での課題は、成長と環境のバランスだ。政府発表の2030年までのGHG46%削減をベースに、目標値を策定する。2050年までのロードマップと具体策・スケジュールは、次期中計で発表する。信頼され収益力ある化学会社であり続けるための壁は高いが、ブレイクスルーできると期待している。
無事故・無災害による安全操業と安定収益の継続は必須だ。過去からの学びを生かし、安全対策と現場力強化に向けたプロアクティブな行動を願う。事業部は製品が陳腐化しないように事業価値を高める施策、研究部門は市場で求められる高機能製品のタイムリーな開発による製品ポートフォリオの拡充が大事だ。産学官やオープンイノベーション、IoTやMIを駆使した効率的な開発に期待する。
今年の課題は①2021年度業績予想の達成、②安全文化の醸成、③成長による事業価値の向上、④コンプライアンスの遵守、⑤現場力の強化、⑥SDGsへの対応だ。何事にも慢心せず、与えられた使命を着実にこなし、より信頼してもらえる会社を目指していこう。
2021年12月27日
東ソーはこのほど、最新の研究開発成果を紹介する「東ソー研究・技術報告」第65巻を発刊した。
同誌は1957年の創刊以来、同社グループの研究所、開発部、技術センターなどの研究開発部門によるテクニカルレポートとして、報文、技術資料、投稿論文要旨、講演リスト、特許情報および製品紹介など多岐にわたる内容を掲載。最新巻では、電子材料分野、ライフサイエンス分野、環境・エネルギー分野で成長が目覚ましい材料に焦点をあて、総合報文4報からなる電気・電子材料特集を組んでいる。合わせて、研究開発部門による報文(4編)、技術資料(10編)を収録。
同社は研究開発を行うにあたり、SDGsの考え方を取り入れ、サステナブルな社会を目指し開発を進めている。報文・技術資料の製品・開発品にはゴールを示すロゴを付与した。同社は今後も、事業のさらなる発展に寄与する研究開発成果を発信していく。
なお、最新巻およびバックナンバーは、同社ホームページ(http://www.tosoh.co.jp/technology/report/index.html)で閲覧が可能だ。
2021年12月22日
東ソーは21日、石炭や天然ガスなどの化石燃料使用時の燃焼排ガスからのCO2回収に利用可能な、NOx耐性に優れる高性能なCO2回収用アミンを開発したと発表した。
今後は製品化に向けて、実証試験プラントでシステムを最適化するとともに、回収したCO2を有効利用するプロセスについても検討を推進していく。また今回の開発は、同社のアミン事業の新たな展開につながることから、回収したCO2の利活用により、カーボンニュートラル社会への貢献を目指していく考えだ。
昨今、世界的な脱炭素の潮流が加速する中、CO2を削減するシステムへの需要の高まりが予想されている。その中でも特に、CO2を選択的に吸収するアミン水溶液を使いCO2を分離・回収する化学吸収法によるCO2回収システムは、化石燃料ボイラーなどからのCO2回収に適している。そのため、使用されるCO2回収用アミンには、CO2回収時の省エネ性能だけでなく、燃焼排ガス中のNOxなどに対して劣化が少ない耐性、長寿命が求められている。
開発品は省エネ性能に優れるだけでなく、高いNOx耐性を示すことから、幅広い燃焼排ガスのCO2回収に適用でき、CO2回収用アミンの長期安定使用などが期待される。東ソーは、気候変動問題に関わる課題に対して、同社グループが培ってきたあらゆる知恵と技術を結集することでイノベーション創出に挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献していく。
2021年12月21日