東洋紡 骨再生誘導材を販売へ、東北大と共同で製品化

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2019年6月10日

 東洋紡は7日、東北大学と共同で製品化を進めてきた骨再生誘導材「ボナーク」について、5月29日に厚生労働省から製造販売承認を取得したと発表した。

骨再生誘導材「ボナーク」
骨再生誘導材「ボナーク」

 今年度中に販売代理店を選定し、歯科・口腔外科向けの販売を開始するとともに、整形外科や脳外科分野へも展開するなど、適用範囲の拡大を図っていく。

 「ボナーク」は、東北大学が日本ハムと骨再生誘導を目的に共同開発した、リン酸オクタカルシウム(OCP)と医療用コラーゲンから成る複合体を原材料として、スポンジ状のディスクに加工した医療機器。病気やけが、加齢などにより骨が欠損した部位に同製品を埋め込むと、周囲の細胞の再生能力を活性化させ、それが足場となって新生骨の形成を誘導する。

 東洋紡は、2015年に東北大学および日本ハムと「ボナーク」の特許実施許諾契約を締結した後、東北大学病院歯科顎口腔外科を主幹施設とした全国9カ所の医療機関で、多施設共同治験を実施してきた。

 骨再生が必要なインプラント症例や嚢胞腔(のうほうくう)を対象にした治験に加え、唇顎口蓋裂患者の顎裂(がくれつ)部を対象とした初めての治験で、骨再生の有効性と安全性を確認したことにより、このほど製造販売承認を取得した。

 欠損した骨を再生治療する際、歯科・口腔外科の疾患では、患者自身の健常な骨を採取して移植する「自家骨移植」が一般的だが、入院治療が必要で自家骨を採取した部位に痛みが残ることもあるため、患者の負担軽減が求められていた。

 「ボナーク」は、簡便な使用方法により、骨の欠損部に埋入することで、新生骨の形成を誘導する。自家骨移植に必要とされる入院期間を短縮できるほか、術後の運動制限も必要としないため、患者の負担軽減とQOL(生活の質)改善への貢献が期待されている。

帝人 ポリエステルフィルム事業子会社を東洋紡に売却

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2019年5月24日

 帝人はこのほど、日本とインドネシアでポリエステルフィルム事業を展開する連結子会社・帝人フィルムソリューション(TFS社)ならびにP.T. Indonesia Teijin Film Solutions(ITFS社)の所有株式全てを、東洋紡に売却することを決定し、東洋紡との間で株式譲渡契約を締結したと発表した。

  帝人グループは、ポリエステルフィルム事業の競争力強化に向け、2016年に日本の生産拠点を宇都宮事業所に集約するなど、さまざまな対策を講じてきた。また、その過程で、事業運営の柔軟性と意思決定の迅速性を向上させるため、合弁パートナーであったデュポン社から、日本およびインドネシアの合弁会社のデュポン社持分を取得し、各々100%子会社として運営してきた。

 その結果、ポリエステルフィルム事業は一定の収益を上げる体質へと強化されたが、TFS社ならびにITFS社のさらなる成長と、帝人グループの経営資源の最適配分の観点から、今回の決定に至った。

 東洋紡は、フィルム事業を成長分野と位置づけ、事業拡大を進めている。株式を取得することで、TFS社の持つ高い開発力、幅広い顧客ネットワークとの融合と、ITFS社を含む生産体制の強化により、事業を大きく成長させることができる。なお、株式譲渡は10月1日を予定している。

東洋紡の3月期 売上増も原燃料・火災事故要因で減益に

2019年5月10日

 東洋紡は9日、2018年度業績(2019年3月期)の連結業績を発表した。売上高は前年度比2%増の3367億円、営業利益9%減の217億円、経常利益13%減の178億円となった。

 同日に都内で行われた決算説明会で斧泰三経理部長は、増収増益の決算を振り返りプラス要因に「成長ドライバーの『コスモシャインSRF』やセラミックコンデンサ用離型フィルムが予想以上に好調だった」ことを挙げ、マイナス要因は主に

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東洋紡 セラコン用離型フィルムのコーティング加工設備を増設

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2019年4月19日

 東洋紡はこのほど、敦賀事業所において、2021年春をめどにセラミックコンデンサ(セラコン)用離型フィルムのコーティング加工設備の2号機を増設すると発表した。現在、今夏の稼働予定で1号機を建設中だが、車載用セラコン需要の急増に対応するため、増設を決定し生産体制の強化を図る。

1号機と2号機が設置される工場棟(建設中)
1号機と2号機が設置される工場棟(建設中)

 セラコンは、電流を調整したり、電気を一時的に蓄積したりする汎用的な電子部品として、さまざまな電子回路に搭載されている。スマートフォンの高機能化や、IoTやAIの普及・進展により市場が拡大しており、2017年度に約7000億円だった市場規模は、2023年度には1兆4000億円に達することが見込まれている。

 同社は、ハイエンド品と位置づけられる超小型(0.6㎜×0.3㎜以下)セラコン用離型フィルムに関して、原反の製造から離型層のコーティング加工まで一貫して行える唯一のメーカー。平滑性に優れたフィルムを製造する独自技術と、高度なクリーン環境を維持できる加工技術を保有している。

 セラコン市場の拡大する中、敦賀事業所に工場棟を新設し、今夏にも離型フィルムのコーティング加工設備の1号機を稼働する予定だった。今回、自動車の電装化や電動化の急ピッチな進展により、セラコンの自動車への搭載数が急増していることなどを受け、2号機の増設を決定した。

 同社は1号機と2号機に総額で60億円を投資し、生産体制を強化。2023年度までに売上高の倍増を目指す。

東洋紡 新素材・包装分野で米社とパートナーシップ契約

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2019年4月17日

 東洋紡はこのほど、世界トップレベルのベンチャーキャピタルであるPlug and Play(米国カリフォルニア州)と、新素材・包装分野でのパートナーシップ契約を締結し、5月1日より活動を開始すると発表した。

 Plug and Playは、革新的なスタートアップ企業と、最先端技術の活用を望む企業とのマッチングを図っており、自動車・IoT・フィンテックなどさまざまな分野で事業支援を行っている。

 今回のパートナーシップ契約では、米国シリコンバレーのPlug and Play本部に東洋紡の従業員が常駐し、新素材・包装分野に関する当社の知見や、Plug and Playが発掘・育成したスタートアップ企業について情報交換を行う。東洋紡の技術が応用できるスタートアップ企業を見つけ、協業機会の創出を図ることが狙いだ。

 これまで東洋紡は、合成繊維の開発から蓄積された、高分子の重合・変性・加工やバイオなどのコア技術によって、高機能製品を世に送り出してきた。

 これらのコア技術を生かし、今回のパートナーシップ契約で出会ったスタートアップ企業とのオープンイノベーションを推進することで、新規事業を開拓し、これからの社会に役立つ製品開発を進めていく。

東洋紡 旧三重工場の火災事故で鎮火を確認、人的被害なし

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2019年4月10日

 東洋紡は9日、旧三重工場(現御幸毛織・トーヨーニット四日市工場)で火災事故が発生したと発表した。

 8日午後8時18分ごろ、三重県四日市市にある同社の旧三重工場から出火、9日午前6時47分ごろ鎮火を確認した。

 人的被害は確認されておらず、物的被害については、敷地内にある現在は使用していない建屋(約4300㎡)の大半が焼失したもようだ。

 同社によると、出火原因・製品出荷への影響・事業所外への影響は、現在調査中、業績への影響については、現時点では未定としている。

 

 

【化学企業 入社式訓示④】東洋紡 楢原誠慈社長

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2019年4月5日

 近代産業の父であり、当社の創業者でもある渋沢栄一氏は、「順理則裕(じゅんりそくゆう:りにしたがえばすなわちゆたかなり)」を座右の銘に掲げていた。これまで「順理則裕」は、「道理に生きることで、心がゆたかになり、いずれ繁栄につながる」と解釈されてきた。

 しかし、渋沢氏が著書「論語と算盤」などで道徳と経済の一致を説いた真意とは、〝なすべからずことはするな〟という消極的な〝理〟のみならず、〝なすべきことをせよ〟という積極的な〝理〟を重視していたに違いないとの思いに至った。

 そこで当社は、「順理則裕」を〝なすべきことをなし、ゆたかにする〟、すなわち〝企業は本業を通じて、企業の利益と社会的課題の解決を両立させることによって社会貢献を目指すとともに、自らの事業も成長させよ〟と、能動的な行動原理として再定義した。

 これは、近年広く世の中で提唱されている〝CSV(共有価値の創造)〟に通ずる概念だ。100年も前の日本でこのような考えを説いた創業者の遺志に応え、環境・ヘルスケア・高機能で、社会に貢献する価値を創りつづけるカテゴリー・リーダーを目指し、邁進していこう。

 「1/3思考」の実践についてお話しする。皆さんにとって慣れない社会人生活がスタートし、「今日のこと」ばかりで過ごす日々が続くことだろう。

 そこで、「足元(今日)」だけにとらわれないように、3分の1ずつ違うことを考えてはどうだろうか。

 1つ目は「基礎を学ぶこと」。

 2つ目は「夢を描くこと」。

 3つ目は「順理則裕を実践すること」。

 このように、「足元」「未来」「(社会人としての)土台」について3分の1ずつ考え、行動することで、皆さんがこれから成長し、会社の発展にも寄与するものと信じている。

 

東洋紡 欧ベンチャー支援で事業拡大を目指しファンドに参加

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2019年2月18日

 東洋紡はこのほど、欧州独立系運用会社のカプリコーン・ベンチャー・パートナーズ(ベルギー、ルーヴェン市)が運用するベンチャーファンドに参加したと発表した。今後は、同ファンド投資委員会のオブザーバーとして、ベンチャー企業の支援を行うとともに、ファンドを通じて得られる新技術や新事業の情報を活用し、持続可能な化学分野での事業拡大に注力していく考えだ。

 同ファンドは、カプリコーン・サステナブル・ケミストリー・ファンド(CSCF)。「持続可能な化学」の考えに基づき、特に機能材・食品・飼料・繊維・燃料などの分野で成長企業に投資を行っており、昨年12月に締め切られた2次募集で8650万ユーロの資本金を確定した。背景には、近年の環境問題への先進的な取り組みで、欧州が主導する国際的な潮流がある。

 東洋紡は、同地域に基盤をもつファンドに参加することで、将来的な事業成長拡大に資する情報や投資機会を得る意義は、非常に大きいとしている。また、CSCFの投資方針は、同社の志向する事業分野に適合性が高いこともその理由。同ファンドの経営陣は化学・生化学などの事業経験者を中心に構成されているなど、同社の目的に合った投資ファンドであると判断し、今回の参加を決めた。

 なお、「持続可能な化学」とは、経済協力開発機構(OECD)の定義によれば、「化学製品およびサービスに対する人間のニーズを満たすために、天然資源が使用される効率を改善することを目的とした科学的概念であり、効率的・効果的なプロセスの設計、および安全で環境に優しい化学製品の製造・使用を含む」とされている。

東洋紡 4-12月期決算(8日)

2019年2月12日

[東洋紡/4-12月期決算](8日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結=売上高249,927(3.4%)、営業利益15,345(▲4.4%)、経常利益12,669(▲8.2%)、純利益▲300。