宇部興産 複合プラ高度分離技術開発がNEDO事業に採択

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2020年8月7日

 宇部興産はこのほど、名古屋大学と共同で、NEDOの「廃プラスチックを効率的に化学品原料として活用するためのケミカルリサイクル技術の開発」委託事業の公募に対し、「複合プラスチックの高度分離技術開発」を提案し採択されたと発表した。なお同事業の委託期間は2020年度末まで。

 今回採択された技術は、包装用多層フィルムなどに代表される複合プラ製品を成分別に分離するもの。同技術により複合プラスチック廃棄物から単一のプラスチックを得て再生するマテリアルリサイクル技術の開発を目指す。

 また、採択された技術は、低エネルギーかつ安価なコストで成分を分離できる可能性があり、革新的なリサイクル技術として資源使用量や温室効果ガス(GHG)排出量の削減に高い効果が期待される。

 今回の事業採択を受け、新規分離技術の開発を産学の協働により加速するとともに、社会実装を見据え対象となる廃棄物の調査と処理プロセス適用時のLCA(ライフ・サイクル・アセスメント)評価を行っていく。

 宇部興産グループは、「UBEグループ環境ビジョン2050」を定め、自然と調和した企業活動の推進に取り組み、2050年までにGHG排出量の80%削減を目指している。また、中期経営計画の基本方針の1つとして「資源・エネルギー・地球環境問題への対応と貢献」を掲げており、さらなるGHG排出量の削減や、環境負荷低減に貢献する新たな技術・製品の創出と拡大に取り組んでいく考えだ。