カネカ 4-6月期決算(12日)

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2020年8月18日

[カネカ/4-6月期決算](12日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結=売上高126,644(▲14.9%)、営業利益2,029(▲71.0%)、経常利益823(▲85.0%)、純利益437(▲87.5%)。

カネカ 培養脂肪幹細胞による乳房再建治療を開始

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2020年8月4日

 カネカはこのほど、グループ会社バイオマスター(横浜市)が運営するセルポートクリニック横浜(横浜市)が培養脂肪幹細胞を使う乳房再建治療「培養CAL」を開始したと発表した。患者自身の脂肪由来幹細胞を用いる、生着率の高い医療技術だ。同治療の開始に際し、大阪大学の特定認定再生医療等委員会で審査された治療計画は、厚生労働省関東信越厚生局に受理されている。

 「培養CAL」は、患者から事前に少量採取した脂肪中の幹細胞を培養し、移植用の脂肪に加えて移植する。脂肪の採取量は従来の「CAL」より少ないため、「CAL」による治療ができなかった体脂肪の少ない患者にも治療が可能。「培養CAL」により乳房再建の選択肢を広げることで、乳がん患者の生活の質の向上に貢献する。

 セルポートクリニック横浜は2006年の開院以降、東京大学と共同開発した「CAL」による乳がん治療後の治療を提供してきた。今後は臨床研究の結果を踏まえ、乳がん術後の乳房再建のほか顔の変性疾患や豊胸などにも応用し、軟部組織再建の新しい治療を提供していく考えだ。

カネカ 医療機器事業を再構築、グループ会社を子会社化

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2020年7月7日

 カネカは6日、グループ会社のリバーセイコーの全株式を取得し、医療機器受託製造を中心とした事業体制から、製造およびR&B機能(製品開発から営業企画)を併せ持つ医療機器事業会社として再構築すると発表した。今後、インターベンショナルな手術に使用する消化器分野、および不整脈を診断・治療する電気生理分野の事業の拡大と強化を図る方針だ。

 今回の完全子会社化に伴い、7月1日よりリバーセイコーの社名を「カネカメディカルテック」に変更。カネカとの連携をさらに強化し、ブランド力を高める。人員、機能の拡充によるマーケティング、研究開発、製造体制の整備、新製品・ソリューションの創出力を向上させることで事業機会の飛躍的拡大を狙い、2024年には同事業領域の売上高100億円を目指す。製品は、従来通りカネカの販売会社・カネカメディックスが担当していく。

 なお、Health Care Solutions Unitの組織「Medical Devices Solutions Vehicle」は、より幅広いソリューションの提供を通じて医療に貢献するため、6月1日より名称を「Medical Solutions Vehicle」に変更している。

 

カネカ ロート製薬と涙道カテーテル事業で提携合意

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2020年7月2日

 カネカはこのほど、ロート製薬と、涙道カテーテル事業に関する事業提携で合意したと発表した。カネカの技術力・製品開発力と、ロートの眼科領域での高いブランド力・販売力のシナジーによる、涙道カテーテル事業のさらなる拡大を目指す。まず販売分野からスタートし、涙道カテーテルの製造販売認証のロートへの承継などを進め、提携強化を図る。

涙道カテーテル
涙道カテーテル

 カネカは、1994年に流涙症治療に使用する涙道カテーテルを上市した。流涙症は、涙道の閉塞により涙が鼻腔に排出されずあふれ出る疾患で、高齢化が進む日本、米国そしてアジアでも症例数の増加が見通されている。

 主な治療法は、専用チューブを一定期間涙道に挿入し涙道を再建する、涙道カテーテル挿入術。同社のイソブチレン系熱可塑性エラストマー(SIBS:スチレン・イソブチレン・スチレン共重合体)などを活用した柔軟性と強度を併せ持つ製品は国内トップシェア、米国でも5年以上の販売実績がある。

 一方、ロートは国内トップシェアの一般用目薬をはじめ、胃腸薬、スキンケア製品などの事業を展開。今年3月には医療用眼科点眼薬を主力とする日本点眼薬研究所をグループ会社化している。

 カネカは、今後も患者や医療関係者が求める製品とサービスを提供し、眼科領域での当該治療に貢献していく考えだ。

 

カネカ 新型コロナ感染症に対する治療薬開発を加速

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2020年6月23日

 カネカは22日、日本医療研究開発機構(AMED)の「新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)に対する治療薬開発」の採択を受けた、と発表した。同社は国立感染症研究所と「COVID‐19の治療用ウイルス中和抗体の開発」を共同で進めてきており、今後、治療薬開発を加速していく方針だ。

 現在、世界中でCOVID‐19に対する医薬品として、治療薬やワクチンの開発が急速に進められている。カネカは、東京理科大学と共同で開発した体外免疫法を用いることによって、新型コロナウイルスとその変異型に対する抗体医薬品を開発する計画。同社は製薬企業と共同で2021年度中に臨床試験の開始を目指していく。

 同社はCOVID‐19に対し「アビガン錠」の原薬生産、またカネカユーロジェンテック社(ベルギー)ではベルギー政府の要請によりPCR検査試薬の製造供給を強化している。さらにワクチンとして早期実用化が期待されているmRNAやプラスミドDNAの製造体制をすでに整えている。カネカはこれからも革新技術を駆使して、感染症に対抗するための多面的なソリューションを提供していく考えだ。

カネカ シート状潜熱蓄熱建材を販売、快適性向上に貢献

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2020年6月22日

 カネカはこのほど、特殊樹脂製潜熱蓄熱材を使った、シート状の潜熱蓄熱建材「パッサーモ シート」を開発し、販売を開始した。住宅の省エネルギーや快適性向上に対するニーズは増加し、潜熱蓄熱建材への注目度も高まっている。

 同社は、押出法ポリスチレンフォーム断熱材「カネライトフォーム」の製品改良や使用法の提案などを継続して実施しているが、今回、潜熱蓄熱建材「パッサーモ シート」をラインアップに加え、省エネと快適な暮らしへのソリューション提供を強化していく。

 夏場は、日中の屋根面の表面温度は外気温に比べ非常に高温になり、室内温度の上昇につながることや、一度室内空間に入った熱は夜間も逃げにくいなどの課題があった。同社は3年間にわたり、大学や地域工務店の協力を得て夏期日中のピークカットに着目して効果的な潜熱蓄熱建材の使用法の検証を進めてきた。

 同シートは、特殊樹脂製潜熱蓄熱材を使用し、厚さ約1㎜のシート状に押出成形した潜熱蓄熱建材。屋根部に同シートと押出法ポリスチレンフォーム断熱材などを組み合わせて使用することで、屋外からの熱を同シートが蓄熱し熱の流入を抑え、夏期日中の日射ピーク時の室内への熱流入を削減する。加えて、夜間には蓄熱した熱を屋外に排熱することで、1日を通して冷房負荷を軽減し、省エネに貢献する。

 

カネカの3月期 コロナ問題の影響を受け減収減益に

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2020年5月15日

 カネカは14日、2020年3月期の連結決算を発表した。売上高は前年度比3%減の6015億円、営業利益28%減の260億円、経常利益36%減の202億円、純利益37%減の140億円となった。

 4―12月期までは自動車、エレクトロニクス分野の需要不振の影響を強く受けた。1―3月期になり主力事業の数量拡大による業績回復基調に転じたが、新型コロナウイルス問題の発生がそれを一時的に打ち消す形となっている。新型コロナウイルス問題の影響は全体として約30億円の利益押し下げ要因となった。

 なお、今年度の通期業績予想については、現時点で業績予想の合理的な算定が困難であることから、未定としている。

カネカ 「アビガン」の原薬供給で合意、7月供給開始

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2020年4月21日

 カネカはこのほど、富士フイルムと新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)向け抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」(一般名:ファビピラビル)の原薬を供給することを合意したと発表した。

 日本政府は、COVID‐19が拡大する中、効果が期待される「アビガン錠」の備蓄量を200万人分まで拡大することを決定し、富士フイルムは生産体制を拡充させ増産を開始した。カネカは、長年培った医薬品のプロセス開発力と製造技術、品質について高い評価を受けており、今回、メジャーサプライヤーとして原薬の供給を要請された。同社は迅速に供給をスタートすることが社会的使命と考え、設備投資、人員配置転換、生産計画調整により製造体制を整え、7月より供給を開始する。

 なお、同社グループ会社Kaneka Eurogentec(ベルギー)では、COVID‐19検査に使用されるPCR検査試薬の供給をすでにスタート。さらに高品質のmRNAやプラスミドDNA(核外細胞質中のDNA)などの技術を用いたCOVID‐19ワクチン向け受託製造も強化し、旺盛な引き合いに対応している。

 同社はCOVID‐19に対する課題解決を通じ、人類の健康維持に貢献する考えだ。

カネカ 低温保持時間が2倍の低温輸送パッケージを発売

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2020年4月20日

 カネカはこのほど、グループ会社の玉井化成(北海道小樽市)が、真空断熱材(VIP)を採用し定温保持時間を約2倍に延ばした新製品、定温輸送パッケージ「TACPack Premiumシリーズ」を4月から販売開始すると発表した。

シリカ粉体系VIP
シリカ粉体系VIP

 医薬品の輸送時の温度管理は、2018年に国内版GDPガイドライン(流通上の品質確保と偽造薬の流入防止を目的に、適切な管理方法を定めたもの)が制定され、厳格化されている。

 発泡ポリスチレン系断熱容器を使用する製品では、夏期の冷蔵温度帯の保持時間に限度があり、長時間輸送に対応できなかった。新製品は、主流のグラスウール系と比べ、内部圧力上昇による熱伝導率性能の劣化が少ない、シリカ粉体系VIPとカネカ潜熱蓄熱材「PATTHERMO」を組み合わせることで、パッケージ内部の温度を長時間保持し、定温保持時間を従来品の約2倍に延長させた。

 なお、カネカと玉井化成が共同開発した「PATTHERMO」は、物質が固体~液体に状態変化する際に、融解・凝固点付近に温度が維持される特徴を利用。マイナス50℃~プラス37℃の範囲で15種類の製品をラインアップしている。

 カネカは現在、新たな潜熱蓄熱材の開発も進めており、引き続き「TACPack Premium」シリーズを拡充し、市場開拓を加速させる。そして、温度管理ソリューションの提供を通じて医療や生活の質の向上に貢献する考えだ。