旭化成は28日、米国の自動車内装材メーカーであるセージ・オートモーティブ・インテリアズの買収手続きが、米国東部時間の27日に全て完了し、100%連結子会社になったと発表した。
同社は7月19日に、セージ社を100%保有するクリアレイク・セージ・ホールディングスとの間で、買収に関して合意したことを発表。その後、各国競争法当局への届け出や、当局からの認可取得などの手続きを進めていた。
取得価額は約7億米ドル(約791億円)で、取得価額にセージ社の純有利子負債を加えて算出した買収価格は、10億6000万米ドルになる。
旭化成は以前からスエード調人工皮革「ラムース」をセージ社に販売していた。セージ社は自動車内装材に用いる各種繊維製品の開発・製造・販売を手掛けており、シートファブリック市場で、世界一のシェアを保持している。
内装材に関する総合提案力や高いデザイン力、加工技術などにより、自動車メーカーと部品メーカーに対し、高いプレゼンスを持っている。
旭化成は自動車分野向け事業の拡大を加速させるため、セージ社の事業を取り込むことを検討し、昨年10月から協議を始め、買収することで合意した。