昭和電工 SiCエピウェハー、ロームと長期供給契約を締結

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2021年9月14日

 昭和電工は13日、高効率SiCパワー半導体事業をグローバルに展開しているロームとの間で、パワー半導体向けSiCエピタキシャルウェハーに関する、複数年にわたる長期供給契約を締結したと発表した。

 今回の長期供給契約の締結は、昭和電工の優れた品質と安定供給体制が評価されたものであり、先進的な開発を進めるロームと、SiCエピウェハーの特性均一性、低欠陥密度などの向上に向けた技術的な協力関係をさらに強化するものになる。

 昭和電工のSiCエピウェハーは2009年の上市以来、システムサーバー電源や鉄道車両、太陽光発電システム用インバーター、電気自動車の高速充電スタンド用コンバーターなど様々な用途に採用。大きな成長が見込まれるSiCパワーデバイス市場では、SiCエピウェハー事業の拡大が期待される。

 昭和電工グループは、世界最大(同社推定)のSiCエピウェハー外販メーカーとして、〝ベスト・イン・クラス〟をモットーに、急拡大する市場に高性能で高い信頼性の製品を供給し、電力損失や熱の発生が少なく、省エネルギーなSiCパワー半導体の普及に貢献していく考えだ。

東大など 社会連携講座で走行中給電システムの開発へ

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2021年1月25日

 東京大学、デンソー、日本精工、ブリヂストン、ロームはこのほど、共同で社会連携講座「SDGsを実現するモビリティ技術のオープンイノベーション」を設置した。

 同大大学院新領域創成科学研究科で藤本博志准教授を含む2人体制で実施し、期間は2024年3月末までの3年4カ月。モビリティの電動化を支える技術や電動モビリティを省資源でより持続可能にする技術の研究開発と、オープンイノベーションとして成果の一部を開放する仕組みを試行する。社会連携講座は、公共性の高い共通課題を共同して研究を実施しようとする民間など外部からの経費などを活用し、教育研究機関に設置されるもの。

 モビリティは電気・電子・機械・材料工学など様々な分野の知識を駆使して開発されるため、4社と共同で複数の学術領域にわたる研究を進める。具体的には科学技術振興機構(JST)の未来社会創造事業の研究を発展させた「走行中給電システム」や「車両運動制御」、また「それらを組み合わせたシステム」を第1の研究テーマとする。

 走行中給電の社会実装には、車両搭載部品のほか給電設備や制御システムなど広範にわたる研究が必要なため、同講座で扱う研究にかかわらず参加者を積極的に迎え、技術革新の基盤を築くことを目指し、オープンイノベーションによる研究を推進する。また、オープンイノベーションの枠組みや規約など、成功する仕組みを構築する。

 第3世代走行中ワイヤレス給電インホイールモータを発展させ、新たな走行中給電システムの開発や新しいモビリティ技術開発を進め、2025年以降の実証実験フェーズへの移行を目指す。