三菱ケミカル 分析関連機器の子会社を日東精工に譲渡

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2020年3月2日

 三菱ケミカルは28日、子会社である三菱ケミカルアナリテックの全株式を、今年4月に日東精工に譲渡することで合意したと発表した。アナリテック社は国内外で、元素計、水分計、抵抗率計などを中心とする分析関連機器の製造・販売・メンテナンス事業を幅広く展開している。

 一方、日東精工は、ファスナー事業、産機事業、計測制御事業などを行っており、多様な産業用ねじの生産では業界トップの地位を占めている。また、ねじから締結機、制御・検査までのトータルソリューションを提供する世界唯一のメーカーであり、近年は、国内外の拠点拡充やM&Aを通じた事業領域の拡大を積極的に推進。

 特に計測制御事業については、化学、造船、食品・医薬品、石油精製などの分野で、グローバルにさらなる成長が期待されるとして、事業の強化を一層加速させる方針を掲げている。

 三菱ケミカルは、三菱ケミカルホールディングスグループの中計方針に基づき、ポートフォリオ改革に注力。今回、計測制御事業を中心としてグローバルな成長と拡大を企図する中、アナリテック社事業をポートフォリオに組み入れることで、新たな分野・業界への拡販、新製品開発の加速などのシナジー効果や計測制御事業の持続的発展が期待できると考える日東精工との間で、アナリテックの株式の譲渡について合意した。