分離性能と高耐久性を両立、ガス分離用途に応用
東レは15日、中空糸状の多孔質炭素繊維を支持体とし、その表面に薄い炭素膜の分離機能層を形成したオールカーボンの二層構造をもつ革新CO2分離膜を創出したと発表した。同分離膜は、優れたCO2の分離性能と高耐久性を兼ね備え、従来の無機系分離膜と比較して設備の小型化が可能。同社は今後、同分離膜の社会実装に向けた研究・技術開発を加速していく考えだ。
炭素循環社会の実現には、発電などの排ガスからCO2を分離回収し、水素と組み合わせてメタンを生成し化学品や燃料に再利用する、といったカーボンリサイクルが求められる。CO2分離技術が不可欠となるが、一般的な吸収法や吸着法はエネルギー消費量が大きく、省エネルギー化の課題があった。
こうした中、