信越化学工業は27日、2022年3月期第3四半期(4-12月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比36%増の1兆4837億円、営業利益は同68%増の4801億円、経常利益は同67%増の4903億円、純利益は同66%増の3531億円となった。
同日開催された電話会議による決算会見の中で、斉藤恭彦社長は
2022年1月28日
2022年1月6日
信越化学は、2026年に創立100周年を迎えます。皆さん一人ひとりが5年後の目指す姿を思い描き、その実現のために具体的な目標を定め、毎日の仕事に取り組んでください。
世界経済は着実に回復に向かっていますが、資源価格が高騰しており原材料に影響が及んでいます。引き続き原材料の安定調達と製品の適正価格での販売に取り組んでまいりましょう。
また、お客様への安定供給は当社への信頼の基盤です。引き続き「安全」を最優先とする操業に取り組んでください。同時に、お客様と約束した品質を必ず守ることも継続してまいりましょう。
シンテック社では、昨年末に塩ビの原料からの一貫生産工場の増設が完了し、稼働を開始しました。さらに次の増設にも取り組んでいます。当社の各事業でもさらなる成長に向け、需要の伸びをとらえる投資を実施してまいりましょう。
一方、地球温暖化への対策は難しい課題です。難しいからこそ私たちが取り組む価値があります。当社は地球温暖化の防止に貢献できる製品を数多く世の中に送り出しています。会社さらには世界の持続的な成長に貢献してまいりましょう。
信越化学グループに働く皆さんが仕事を通じて成長を重ね、幸せな人生を歩んでいただくことが、私の願いです。健康管理に十分留意し、信越化学グループをさらに進化させてまいりましょう。
2021年12月21日
信越化学工業は20日、心拍数や心電波形などの生体情報を、身体に装着したまま測定し、送信する機器(ウエアラブルデバイス)の特性向上に資する “信越化学工業 ウエアラブルデバイス向け、新材料を開発” の続きを読む
2021年12月3日
信越化学工業は2日、セルロース製品の国内向け販売価格について、2022年2月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格比で最大20%」。
世界的な需要の増加に伴う原料パルプ(ウッドパルプ、リンターパルプ)のひっ迫に加え、コンテナ不足による国際物流の停滞により、セルロース製品の主原料である高純度パルプの価格が大幅に上昇している。同社は、顧客への供給責任を果たすために高純度パルプの安定調達に努めているが、各種原材料の急騰やエネルギーコストの増加も収益を圧迫しており、セルロース事業の採算が急激に悪化している。
こうした中、同社は、製造コストの削減による自助努力を継続しているものの、これらのコスト上昇分を吸収することは困難であると判断し、価格改定の実施を決定した。
2021年10月29日
2021年10月28日
2021年10月27日
信越化学工業は26日、マイクロLEDディスプレイの製造で使用される移送部品および移送装置を一式で顧客に供給する体制を整えたと発表した。「ワンストップ ソリューション プロバイダー」として幅広い顧客に課題解決策を提案し、マイクロLEDディスプレイの普及と市場の飛躍的な拡大に取り組む。
マイクロLEDディスプレイは、次世代ディスプレイの最有力候補とされるが、製造コストの高さが量産への大きな障害になってきた。微細なLEDチップの取り扱いが難しく、生産効率や歩留まりの低いことが製造コストを上昇させる原因となっている。こうした中、同社は、特にマイクロLEDチップの製造と移送(移載)工程の複雑さの解消が量産化実現のカギであると見定め、同社グループの技術を結集して課題解決に取り組んだ。
昨年2月にはマイクロLEDディスプレイの製造用材料を上市。その後もマイクロLEDチップの移送部品のラインアップの拡充に努め、精密加工された合成石英ガラス基板上にシリコーンを製膜する独自技術を開発した(「EZ-PETAMP」シリーズ、「SQDP」シリーズ、「SQDP-G」シリーズ、「SQRP」シリーズ)。これにより、さらに幅広いマイクロLEDディスプレイのニーズに対応することが可能となった。
一方、グループ会社の信越エンジニアリングでは、独自のレーザーおよびステージコントロール技術により、簡素な転写で、高速かつ正確にマイクロLEDチップを移送できる様々な装置(マルチレーザーリフトオフ装置、ボンドデボンド装置、レーザーマストランスファー装置、高速リペア装置など)を開発した。
マイクロLEDチップの高精度な移送のためには、装置と移送部品の適合性が極めて重要となる。これらを同社グループが一括で供給し、顧客がそれらを合わせて使用することで、ウエハーからバックプレーンまで効率よくマイクロLEDチップを一貫移送でき、大幅な工程短縮が実現できる。
同社グループは、保有する素材技術と装置技術を融合させた独自コンセプトのマイクロLEDチップ製作工程を提案し、省エネルギーかつ優れた映像体験をもたらすマイクロLEDディスプレイの普及に貢献していく。
2021年10月27日
信越化学工業は26日、塩化ビニル樹脂(塩ビ)について、11月21日納入分から国内向け販売価格を値上げすると発表した。改定幅は「40円/kg以上」。同社は今年、塩ビの値上げを2度実施したが、その後も原油ならびにナフサ価格が上昇している。また、安全・安定操業と品質の維持を継続するための設備メンテナンス費用の上昇も続いている。
一方、海外ではアジア、米国を中心として需要が伸長する中、年初から、北米で発生した大寒波、洪水、ハリケーンなどの自然災害や、中国の燃料不足や環境規制に伴う電力制限の影響により、塩ビの需給はひっ迫した状況が続いている。この結果、海外の塩ビ価格はすべての地域において上昇が続き、国内価格の2倍もしくはそれ以上の水準となっている。こうした状況を踏まえ、同社は、今年3度目となる国内向け販売価格の値上げを決定した。
2021年10月15日
信越化学工業は14日、カセイソーダの国内向け販売価格について、11月15日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「20円/kg」。
昨今の燃料価格の急騰による電力価格や物流費の上昇に加え、製造設備の修繕および更新費用の増加により、国内カセイソーダ事業の採算が急激に悪化している。
一方、海外では、年初来北米で発生した大寒波、洪水、ハリケーンなどの自然災害や、直近で発生した中国の燃料不足や環境規制に伴う電力抑制の影響を受け、カセイソーダの供給量が急激に落ち込んでいる。この結果、海外市況は急騰し、アジアにおけるスポット価格はこの半年間で「300ドル/t以上」の上げ幅をつけ、国内価格との乖離が鮮明になってきている。
こうした中、同社は、あらゆるコスト低減に努めているものの、自社努力だけでは現状の価格水準で採算を確保することは困難な状況にあることから、今回の値上げを決定した。
2021年9月30日