出光興産 愛知製油所でミックスキシレンの商業運転を開始

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2018年9月4日

 出光興産はこのほど、愛知製油所(愛知県知多市)で8月からミックスキシレンの商業運転を開始したと発表した。生産能力は17万t/年。

 ミックキシレンは、日常生活でも身近なポリエステル繊維・PETボトルの基礎原料として使われており、成長率5%/年という旺盛な需要があり、同社は今後、アジアを中心に販売を展開していく。新設装置の完成により、石油化学製品事業の拡大に寄与するだけでなく、燃料油と石油化学原料の需給動向に対し、柔軟な対応が可能となる。

 ミックスキシレン装置(改質ガソリンキシレン回収装置)は、ガソリンに含まれるアロマ成分を蒸留分離し、ミックスキシレンを回収する設備。同社は第5次連結中期経営計画で、「Fuel to Chemical」の推進を掲げ、同装置の新設を進めていた。

 なお、Fuel to Chemicalとは、ガソリン留分を化学製品に活用するなどして、製造効率の最適化を図ること。同社では、強みである燃料油事業と石油化学製品事業のインテグレーション深化により、今後もエネルギーサプライヤーとして社会基盤を支えていく。

【ポリカーボネート特集4】 出光興産

2018年1月14日

  独自技術生かして製品開発、高透明性などで差別化図る

  出光興産の機能化学品部では、界面法ならではの特徴を持ったポリカーボネート(PC)製品を軸に、事業を展開している。

和田課長
和田課長

 同社は1957年からPCの研究を始め、1969年に世界初の連続式溶液法(界面法)による独自製造技術を確立。千葉工場(千葉県市原市)で「タフロン」ブランドにより、商業生産を開始した。

 その後、競争力強化のため、この独自技術を台湾のフォルモサ・ケミカル&ファイバー・コーポレーション(FCFC社)にラインセンスし、FCFC社では2002年からPCの生産を始めた。

 さらに千葉工場からFCFC社への生産集約を段階的に進め、2015年に特殊グレードを集約したことで、出光のPC全グレードをFCFC社で行うことになった。

 同社では界面法を追求した製品の開発に注力しており、その一つが

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