大陽日酸、商船三井テクノトレード、神鋼環境ソリューション、日本シップヤードの4社はこのほど、「洋上に於ける水素サプライチェーン(SC)構築に関する調査」がNEDO事業に採択されたと発表した。
水素は自ら作り出すことのできる資源であり、
2022年11月22日
2021年8月31日
トクヤマなど5社は30日、水素を燃料とした貨物船舶の導入により、地球環境に配慮した次世代型内航船の商用運航を共同検討していくと発表した。今回、基本合意書を締結したのは、トクヤマ、イコーズ、商船三井テクノトレード、商船三井内航、本瓦造船の5社で、プロジェクト名称「SHE’s(シーズ)」には、水素燃料船(Ships powered by Hydrogen Energy)、種(Seeds=水素燃料利活用の最初の姿)、海(Seas=海での水素の利活用)の意味を込めている。
国土交通省の主導により策定した地球温暖化対策計画では、内航海運のCO2排出量について、2030年度までに157万t削減(2013年度比)を目標に掲げ、省エネ船舶の普及を図っている。
こうした中、同プロジェクトでは、内航船舶のカーボンニュートラル化の重要な取り組み課題の1つである水素燃料貨物船の実用化に向け、①水素燃料貨物船の導入および実装(船舶の仕様の検証、関連法規の調査・整理)、②船舶への燃料供給方法およびエネルギーマネジメントシステム、③導入する技術に関するリスクマネジメント、④トレードオフ関係にある物流コストと環境コストの調和検証、などを検討し、内航海運により排出されるGHG(温室効果ガス)の削減を目指す。
なお、今後プロジェクトを進めていく中で協力企業・団体などが参加する可能性もあるとしている。
2021年4月12日
大陽日酸、商船三井テクノトレード、神鋼環境ソリューション、日本シップヤードの4社はこのほど、再生可能エネルギーなどを活用した洋上水素製造と水素燃料船などへの水素供給を兼ねた船舶の導入と拠点形成の検討(シエラ プロジェクト)を共同で行うことに合意した。国土交通省が推進するカーボンニュートラルポート(CNP)の形成との連携を念頭に、今月から本格的検討を開始する。
温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「脱炭素」政策の下、代替燃料の利活用の必要性は高い。船舶には大量の燃料が必要で、消費エネルギー量に応じて対策が異なることが予想されるが、今回は航行距離が比較的短く水素の利活用に適した内航船への水素供給を主なターゲットにした。
船舶は大きさも停泊場所も一定でないため、一般に燃料は燃料供給船で届けられる。供給船による水素燃料供給体制の整備は海運業界の脱炭素化の基盤形成に重要で、水素などへの燃料転換を促進できる。併せて、海洋施設の建設や、自然災害による陸上のエネルギー供給網の途絶時の自治体のBCP対策としての利用も視野に入れている。
一方、洋上での再生可能エネルギーによる水素製造と供給方法にはさらなる技術革新や方法論が必要であり、東京大学先端科学技術研究センターと日本海事協会と協力して解決策を検討していく。なお、今後プロジェクトを進めていく中で協力企業・団体などの参加の可能性もあるとしている。