DICはこのほど、同社が販売する藍藻類スピルリナから抽出した天然青色色素「リナブルーG1」が、天然素材を使用した化粧品に関する欧州の統一基準である「COSMOS」認証を8月21日付で取得したと発表した。
COSMOS基準(COSMetic Organic Standard)は、世界でも厳しい審査水準をもつとされるフランスのエコサート社をはじめ、欧州4カ国(フランス、ドイツ、イタリア、英国)の5団体が2010年にNPOを設立し、世界統一基準を目指して策定したもの。
「リナブルーG1」は、主に健康食品として使われる藍藻類のスピルリナから抽出した天然青色色素。同社は長く食品用途で展開しており、中東・アジア地域を主としたイスラム圏で求められるハラル認証も取得している。
近年は化粧品原料についても天然志向が高まっていることから、今年5月に開催された化粧品産業技術展「CITE Japan 2019」では、化粧品用途として紹介し、好評を得た。
同製品は、鮮やかな青色の水溶性色素で、抗酸化・抗炎症作用が期待されるほか、メイクアップからスキンケアまで幅広い用途可能性を秘めた素材として、今後のオーガニック化粧品への展開が見込まれている。
DICグループは、中期経営計画「DIC111」の中で、サステナビリティや市場への貢献を追求する「社会的価値」と、企業の成長と収益性に寄与する「経済的価値」を両立し、〝ユニークで社会から信頼されるグローバル企業〟を目指すべき企業像としている。再生可能原料や天然由来原料を用いた製品を社会に提供することで、サステナブルな社会の実現に貢献していく考えだ。