太陽石油は9日、2019年3月期第2四半期の業績(単体)を発表した。売上高は前年同期比8%減の2838億円、営業利益は1%減の103億円、経常利益は12%減の93億円、純利益は17%減の68億円。なお、在庫評価益を除いた経常利益は93%減の9億円だった。
上期は、原油価格上昇に伴い販売価格が上昇した一方、四国・山口両事業所で実施した大規模定修の影響で、生産数量と販売数量が減少し減収となった。損益は、原油価格上昇による在庫評価益を計上したものの、定修による販売数量の減少により減益となった。
2018年11月12日
2018年10月24日
2018年10月5日
2018年9月10日
2018年9月5日
太陽石油はこのほど、「LEシステム」(福岡県久留米市)に、2億400万円を出資したと発表した。
LEシステムは、電力貯蔵用電池の1つである、バナジウムレドックスフロー電池(VRFB)に用いられる電解液の研究開発・製造を行うベンチャー企業。出資とともに、VRFBの電解液製造にかかわる「業務提携に関する基本合意書」の締結も行った。
VRFBはリチウムイオンなど他の電池と比較して、安全性に優れ大容量の蓄電システムに適した電池。ただ、レアメタルを原料とする電解液の高いコストが普及のネックとなっている。
LEシステムは電解液原料であるバナジウムを、火力発電所などの重油燃焼煤から安価に回収する新技術(特許出願中)を持っている。現在は茨城県つくば市と稲敷市で電解液量産化の実証を行っており、2020年度からの本格生産を目指し、福島県浪江町で商業化プラントの建設を計画している。
国内外で太陽光や風力などの再生可能エネルギーの導入が進められている。しかし、発電量が自然環境に左右される不安定な電源であることが大きな課題で、今後、これらの不安定性を補完する電池へのニーズがより高まることが見込まれる。
太陽石油はこれら電解液事業の社会的意義や将来性に期待し、早期事業化に向けてLEシステムへの出資を決定し、将来的な業務提携に関する基本合意書を締結した。