帝人はこのほど、使用済みのペットボトルをマテリアルリサイクルで再生したリサイクルポリエステル繊維「エコペット」が、富士屋ホテル(神奈川県箱根町)の宿泊者向けアメニティバッグに採用されたと発表した。全館の耐震化とリニューアル工事を終えた富士屋ホテルのグランドオープンに合わせ、7月15日から同アメニティバッグが宿泊者に提供されている。
今回採用されたのは、上市25周年を迎える帝人フロンティアの「エコペット」の不織布を、小松マテーレがもつ国産玉ねぎの外皮色素(ケルセチン)による染色加工技術「ONIBEGIE(オニベジ)」で染色した環境配慮型素材。企業行動憲章に「環境問題に積極的に取り組む」ことを掲げる富士屋ホテルが、帝人フロンティア、小松マテーレ両社の地球環境に対する方針と、環境にやさしい同素材を高く評価し、このたびの採用となった。
帝人フロンティアは、環境戦略「THINK ECO」に基づき、衣料から産業資材まで幅広い用途で、リサイクルをはじめとする地球環境にやさしい活動を実践。SDGs(持続可能な開発目標)の目標の1つである「持続可能な生産と消費」に貢献するため、廃棄物の削減やリサイクルなど、資源の有効活用に資する社会システムの普及を推し進めている。
今後もこうした取り組みを積極的に推進し、さらに「地球にやさしい企業」を目指すとともに、小松マテーレとの協業により「エコペット」と「オニベジ」を組み合わせた製品ラインアップを拡充することで、多様な用途に向けた環境配慮型ソリューションを展開していく考えだ。