旭化成は31日、アセアン地域での地域代表会社として、タイ・バンコクに設立した旭化成アジアパシフィック(AKAP社)が、8月1日から営業を開始すると発表した。資本金は8000万タイバーツ(約2億8000万円)。
今後はAKAP社を起点として、マーケティング活動や経営管理機能の強化を図るとともに、グループ会社の事業支援と人財育成、グループ内の連携、事業効率化を行い、同地域でのグループ全体の事業成長を継続的に推進していく考えだ。
同社グループは現在、アセアン地域の5カ国・16社で、自動車用途素材や衣料・衛生用途素材などの高付加価値型事業を中心に展開している。同地域は、安定的な人口増加と継続的な経済成長を背景に、製造拠点としての位置づけのみならず、マーケットとしての存在感が高まっており、事業を展開していく上でも重要性が増している。
他方、言語・商習慣・法律などや事業環境が多様であることに加えて、経済活動の活発化に伴う様々な法整備・法改正などのスピードが増しており、事業活動上のリスクが複雑化・多様化している。
旭化成は、アセアン地域でこれらの環境変化に効率的に対応するための横断的な機能が必要になったとの考えから、同社グループの拠点数が最も多く、地理的利便性に優れるタイ・バンコクに、地域代表会社としてAKAP社を設立することを決定した。