産業技術総合研究所(産総研)はこのほど、産総研と筑波大学の研究グループが、植物が作り出すカフェ酸の薄膜層を有機半導体デバイスの電極表面に形成することで、電極から有機半導体への電荷の注入効率が向上し、デバイスに流れる電流を大きくできることを発見したと発表した。カフェ酸はコーヒーに含まれる成分。
研究グループは、
2022年12月16日
2020年1月15日
ダイセルは14日、東京大学発ベンチャーのパイクリスタルが発行する株式を取得し、子会社化したと発表した。
今後のAI/IoTの急速な成長に対応するため、ダイセルの材料開発力・生産技術とパイクリスタルの最先端技術を融合し、有機半導体デバイス(集積回路・センサー)の量産体制を速やかに整え、事業化を加速する。さらに、同事業をプラットフォーム化し、センシングビジネスへ事業領域を拡大する。
ダイセルは印刷技術を使って電子回路やデバイスを形成する「プリンテッド・エレクトロニス」を注力分野の1つと定め、銀ナノインクや積層セラミックコンデンサ(MLCC)用溶剤、有機半導体インクなどを開発し、各社と協業しながら事業拡大を図ってきた。
パイクリスタルは世界でも最先端の技術を有し、高い安定性と性能を持つ有機半導体単結晶の成膜技術を独自開発し、この技術を核として、フィルム状でフレキシブルかつ薄型の有機半導体デバイスを開発・製造・販売。また、実用レベルの有機半導体CMOS回路の作成に初めて成功し、アクティブマトリックス駆動用のTFT回路、センサー付きRFIDタグも開発した。
両社はパイクリスタル設立の2013年から、ダイセルの開発した材料や製品を、パイクリスタルの有機半導体デバイスに活用するための共同開発を進めてきた。2018年6月には、ダイセルはパイクリスタルへ出資し、さらに協業関係を深めながら、有機半導体デバイスの量産に関しても共同で検討している。
今後、両社は有機半導体デバイスの事業化に向け、量産体制の確立を進める。また、有機半導体デバイスの開発・マーケティング活動を加速し、新たなソリューションを提案していく。