JXTGエネルギー・東電FP 商用水素ステーションを建設へ

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2019年3月25日

 JXTGエネルギーと東京電力フュエル&パワー(東電FP)は22日、東京・大井地区での水素ステーション事業で基本合意したと発表した。

 JXTGは2020年度初めをめどに、東電FPが運営する大井火力発所の一部敷地(約2900㎡)内に、都市ガス改質型の水素製造装置を持つ、オンサイト方式の商用水素ステーションの建設を目指す。

 名称は「東京大井水素ステーション(仮称)」。東電FPは大井火力発所の敷地とインフラなどを提供する。原料となる都市ガスは、JXTGと東電FPなどが出資する「扇島都市ガス供給」の製品を使用する予定。

 この水素ステーションは、世界有数の水素供給能力(600N㎥/時)を持ち 、2020年を機に普及が期待される、乗用車タイプの燃料電池自動(FCV)に加え、東京都が導入を推進している燃料電池バス(FCバス)への供給拠点となる。さらに、首都圏のJXTG水素ステーションへの供給を目的に、水素出荷設備の設置も計画している。

 今後も両社は、 それぞれが保有するリソースやノウハを活用しながら、水素事業を含め幅広い分野で協力関係を模索することで、 国際競争力のあるエネルギー安定供給と低炭素社会実現への貢献を目指す。

東京電力フュエル&パワー 全軸高効率化完了し燃料費削減と収益力向上へ

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2018年12月17日

 東京電力フュエル&パワーはこのほど、発電効率の向上と増出力を目的に、2015年7月から横浜火力発電所7号系列(燃料:LNG、定格出力:35万kW×4軸)と、8号系列(燃料:LNG、定格出力:35万kW×4軸)の改良型コンバインドサイクル発電設備の全8軸について、ガスタービンなどの取り替えを実施していたが、今回、8号系列第2軸の取替工事が完了したと発表した。

 ガスタービンなどの取り替えにより、発電効率は54.1%から55.8%へ向上し、定格出力も35万kWから37.7万kWへ増加した。今回の8号系列第2軸の取替工事をもって、7・8号系列全軸の高効率化が完了した。これにより、全8軸で燃料費を年間約80億円、CO2排出量を年間約24万t削減できる見込みだ。

 また、蒸気タービンの据付工法見直しなどにより、工事期間短縮に努めた結果、2015年7月の初軸更新時の計画から、25日前倒しで取り替えを実現した。同社は引き続き、燃料費の戦略的削減と収益力の向上により、低廉な電力を安定的に供給し、福島の復興に向けた原資の創出に全力を尽くしていく方針だ。

 

JXTGエネなど 五井火力更新の共同開発検討で基本合意

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2018年9月10日

 JERAとJXTGエネルギー、東京電力フュエル&パワー(東電FP)はこのほど、JERAが進める五井火力発電所更新計画の共同開発検討に関する基本合意書を締結したと発表した。

 JERAとJXTGは今年度中をめどに、同計画の実施主体となる合弁会社を共同出資で設立することを目指す。また東電FPは、合弁会社への発電所用地提供などの役割を担う。

 発電所は千葉県市原市の東電FP五井火力発電所敷地内に建設する。LNG(液化天然ガス)を燃料とするガスタービンコンバインドサイクル方式で、発電規模は78万kWが3基の合計234万kW。発電端熱効率は64.0%(低位発熱量基準)。運転開始は2023~24年を予定している。

 JERAは東京電力と中部電力が15年4月に、燃料上流・調達から発電、電力・ガスの販売に至る一連のバリューチェーン全体を統合し、世界で戦うグローバルなエネルギー企業の創出を目指して設立した。

 また、東電FPは燃料・火力発電事業を担う東京電力グループの事業会社で、世界各国からLNG・石炭・石油を調達。関東地方を中心に15カ所の火力発電所を所有している。