東洋インキSCホールディングスはこのほど、リチウムイオン電池(LIB)用CNT(カーボンナノファイバー)分散体の事業説明会を開催した。
同分散体はLIBの
2023年8月25日
2023年8月24日
2022年4月15日
2021年2月2日
東洋インキSCホールディングスはこのほど、伊藤忠商事と複層フィルム包材のマテリアルリサイクル(MR)技術の協業展開について合意したと発表した。両社の技術とネットワークを生かして、2022年までに世界初の高品質MRの実用化を目指す。
国内外で使い捨てプラスチック問題への対策が急がれるが、日本では廃棄プラスチックの約16%が単純焼却や埋め立てられ、約56%がサーマルリサイクルや熱回収などの焼却型処理で、製品原料として再利用するMRは約27%に過ぎない。特に食品パッケージや洗剤などのサニタリー商品の詰め替え用パウチなどのフィルム包材は、用途ごとの要求性能に応じてポリオレフィンやポリエステルなどのフィルムと印刷インキや接着剤などの多素材で構成され、脱離が難しくリサイクルが困難だ。
東洋インキグループは一昨年、総合環境サービス企業と提携し、複層フィルムと包材を構成するインキや粘接着剤などを脱離する技術を開発。伊藤忠商事は、同技術に関連する一部製品材料の国内での独占マーケティング権とアジア・欧州での優先交渉権を取得し、MRの仕組みの構築、リサイクル可能な環境配慮パッケージ設計の訴求を通じて、食品・日用品メーカー、小売り、ブランドオーナーなどに向けた幅広い環境ソリューションの提供を行う。
今年中に実証パイロットプラントを建設し、LCA(ライフサイクルアセスメント)評価・コストシミュレーションなどの検証を進め、2022年のポストインダストリアルリサイクル事業(製造工程での廃棄原料の利用)開始を目指す。2025年をめどに、商業プラントでのポストインダストリアルおよびポストコンシューマーリサイクル事業(使用後の回収品の利用)を開始する予定だ。両社はこうした取り組みにより、複層フィルム包材のリサイクルを追求し、国内外のMR率40%以上を目指すとしている。