BASFはこのほど、プラスチック添加剤として使用できる業界初のバイオマスバランス製品を上市した。ヒンダードフェノール系酸化防止剤「イルガノックス1010 BMBcert」と「イルガノックス1076 FD BMBcert」を含む最初の製品群は、ISCC PLUS認証(国際持続可能性カーボン認証)に従い、国際的な第三者認証機関TUV Nord(テュフ ノルド)によるマスバランス認証を受けている。
化石由来原料を
2023年9月26日
2022年11月30日
2022年10月17日
2022年1月27日
2021年12月17日
帝人はこのほど、炭素繊維の製造に際してのCO2排出量の算出方法を確立し、同社が展開する炭素繊維についてライフサイクルアセスメント(LCA)の対応が可能になったと発表した。炭素繊維のLCA対応を可能にするのは業界初となる。
同社は、炭素繊維製造に際してのCO2排出量の定量化を可能とする独自の換算システム構築のため、スポーツ・レクリエーション用途や産業用途で使用される炭素繊維フィラメントの製造工程におけるCO2排出の評価から着手。今回、航空機用途向けの炭素繊維フィラメントの評価を完了したことで、あらゆる用途でCO2排出量の算出が可能となった。
この算出手法は、国際的に認められた外部機関よりISO14040とISO14044の認証を受けており、同社の製造工程のみならず、顧客の製造工程における評価にも適応できる。そして、LCAの実施により製造プロセスの改善ポイントを明確化できるため、CO2排出量の低減に向けたより良い方策の検討が可能となる。
帝人では、すでに炭素繊維フィラメントの製造工程から評価を開始、今後は短繊維やプリプレグなどの中間材料へと対象範囲を順次拡大していく。また、最終製品メーカーなど、サプライチェーンを成すパートナー企業との連携により、同社の炭素繊維製品のライフサイクル全体についても評価を実施していく。
2020年11月19日
信越化学工業は18日、ゴム成形品の軽量化を実現する低密度タイプの成形用シリコーンゴムを開発したと発表した。LIMS(液状シリコーンゴム射出成形システム)材料では業界初となる。
ゴム成形品の軽量化ニーズは、自動車、航空機などの輸送機やウェアラブル端末など多方面にわたっており、軽量化によってシリコーンゴムのさらなる用途の拡大が期待される。これまでシリコーンゴムを軽量化させるためには、ミラブル型シリコーンゴムに発泡剤を添加してスポンジ状に成形していた。それに対し新製品は、発泡剤の添加が不要で、しかもLIMSにより成形できるため、成形メーカーからの高品質と生産性の向上に対する要求に応えることが可能だ。
新製品は、低密度・高強度タイプ(ゴム成形品の重量が従来比約20~30%低減可能)、および超低密度タイプ(同約50~60%低減可能)の2種類。いずれも、射出成形機による連続自動成形が可能になるため、高品質なゴム成形品を効率よく生産でき、生産性の向上だけでなく省エネルギーも実現できる。
同社は、シリコーンゴム成形のテクニカルセンター「シンエツ・モールディング・テクニカルラボラトリー」(埼玉県東松山市)を拠点に、新製品を使った成形の実演を行うとともに、成形技術の改善や顧客に対しテクニカルサービスの充実に取り組んでいる。シリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、耐候性、電気特性など、一般の有機系ゴムにはない数多くの優れた特性を兼ね備えているため、自動車、電気・電子機器、OA機器、家電製品、日用品など、幅広い用途に使用されている。
同社は、優れた品質と技術力、そしてきめ細かな対応で、今後も多様化する市場のニーズに応えていく考えだ。
2020年9月29日
信越化学工業は28日、すでに上市している液状型に加え、ミラブル型でも2次加硫を必要としない成形用シリコーンゴムを開発したと発表した。2次加硫を必要としないミラブル型のシリコーンゴムは業界初。同社が長年培ってきた固有の技術により開発に成功した。
ミラブル型シリコーンゴムは、従来の成形方法では、1次加硫を行って成形した後、成形品に残存している低分子シロキサンと、ゴム成形に使用する加硫剤の分解物を除去するため、2次加硫を行っている。
今回開発した新製品は、低分子シロキサンの含有量を大幅に低減し、また1次加硫時に副生成物が発生しない付加反応型にしたことで2次加硫の工程が不要となった。このため新製品は、成形メーカーの生産性の向上と省エネルギーに貢献するとともに、成形品への異物付着の防止などの要望に応えることが期待される。さらに新製品は、押し出し成形、トランスファー成形、カレンダー成形、プレス成形、インジェクション成形などの様々な成形方法に対応が可能だ。
なお、同社は、液状型のシリコーンゴムでは、すでに業界に先駆けて2次加硫を必要としないLIMS(液状シリコーンゴム射出成形システム)材料を製品化しており、自動車部品を中心に幅広く使われている。
同社は、2017年にシリコーンゴム成形のテクニカルセンター「シンエツ・モールディング・テクニカルラボラトリー」(埼玉県東松山市)を開設。同ラボラトリーでは、ミラブルインジェクション成形機を設置し、新製品を使った成形の実演を行うことができる。
今後も、ラボラトリーを活用し、テクニカルサービスを充実させ顧客ニーズに応えていく。
シリコーンゴムは、耐熱性や耐寒性、耐候性、電気特性など、一般の有機系ゴムにはない数多くの優れた特性を兼ね備えており、自動車や電気・電子機器、OA機器、家電製品、日用品など、幅広い用途に使用されている。同社は、優れた品質と技術力、そしてきめ細かな対応で、今後も多様化する市場のニーズに応えていく考えだ。