ENEOS 根岸の一部装置を廃止、生産体制の再構築で

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2021年1月15日

 ENEOSは14日、横浜市磯子区にある根岸製油所の原油処理装置の一部と潤滑油製造装置について、2022年10月をめどに廃止すると発表した。石油製品の生産・供給体制を再構築するのが狙い。廃止する主な装置は、2系列ある常圧蒸留装置(トッパー)のうち、第1トッパー(12万バレル/日)およびその系列の2次装置の減圧蒸留装置や接触分解装置などと、潤滑油製造装置(ベースオイル生産能力:27万㎘/年)になる。

 第1トッパーの廃止により、同製油所の原油処理能力は、15万バレル/日になり、同社グループ合計では、10拠点で約175万バレル/日となる予定だ。なお、潤滑油については、他所からベースオイルを転送し、製品製造(ブレンド)と出荷は継続するとしている。

 石油精製販売事業を取り巻く環境は、国内石油製品の構造的な需要減退やアジアを中心とした国際競争の激化に加え、新型コロナウイルスによる急激な需要減少などもあり、厳しさを増している。同社では、安全・安定操業と安定供給を前提に、製油所・製造所の最適生産・供給体制の再構築を進めているが、今回、根岸製油所の一部装置を廃止することで、さらなる競争力の強化を図る必要があると判断した。