三菱ケミカル 中国社と植物工場事業に関する戦略的提携を合意

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2019年10月4日

 三菱ケミカルは3日、瀋陽秋実農業科技発展(瀋陽秋実)との間で、植物工場事業に関する戦略的提携について合意したと発表した。子会社の三菱ケミカルアグリドリームと無錫菱陽生態農業設施科技が、9月6日に瀋陽秋実との間で戦略的パートナーシップ協定を締結した。

三菱ケミカル 納入した植物工場
納入した植物工場

 瀋陽秋実は、中国・東北地方に強いネットワークを持つ育苗業者で、昨年から三菱ケミカルの植物工場システムを導入し、年間500万株の苗と年間60tの葉物野菜を生産している。

 今回の戦略的提携の内容は①中国初のトマト・イチゴを対象とする植物工場システムの瀋陽秋実への納入②三菱ケミカルによる納入後の植物工場のトマト・イチゴの実証農場としての活用③瀋陽秋実による三菱ケミカルの植物工場の中国東北地域と内モンゴルでの拡販協力となっている。

 近年、中国市場は、より新鮮でおいしく、さらには安心、安全な食材への関心が急速に高まりを見せている。また、食肉の消費量が年々増加するに伴い、副菜として生野菜のサラダを食べる習慣が浸透し始めるなど、消費者の中で高付加価値のあるプレミアム野菜の購入意欲が高まりつつあり、三菱ケミカルは戦略的市場と位置づけている。

 今回の瀋陽秋実との戦略的提携により、三菱ケミカルは中国での植物工場事業のさらなる強化を図る。三菱ケミカルは今後も、投資や提携などを通じて成長著しいアジア市場の需要を取り込み、積極的に事業を展開していく。