旭化成は今月15~17日に東京ビッグサイトで開催される、自動車関連の先端技術が集う「第12回オートモーティブワールド」に出展する。ブース番号はA19‐6。今回は「Cs+(プラス) for next mobility」をコンセプトとし、同展示会の構成展の1つである「国際カーエレクトロニクス技術展」で、同社の技術や製品を集積した次世代モビリティの提案を行う。
車室内空間の未来を表現したコンセプトモック「AKXY POD」(アクシーポッド)をはじめ、同社の技術を融合した新物流システム、車室内の空気質モニタリングを行う嗅覚センサー、タッチパネル用電極や透明アンテナに使用可能な高解像度透明導電膜、高い距離分解能と方向精度の実現で物体識別能力を向上した次世代ミリ波レーダーなど、開発中の製品を含めた出展を予定している。
目玉の1つが高機能材料とセンサーによる新物流システムだ。同社が持つ技術アドバンテージを生かし、世界最高クラスの断熱材を用い鮮度保持ボックスを開発。温度・湿度などを適した状態に長時間保持できる。
さらに、温度・湿度・二酸化炭素・匂いなどを測定し、生鮮食品の鮮度を予測するシステムも開発した。これにより、冷蔵システムを使わない省エネで低環境負荷輸送を実現するとともに、センシングと解析技術により鮮度予測や最適な在庫管理が可能になった。
同社は高機能材料とセンサーを駆使することで、フードロス削減と低環境負荷を実現し、SDGsの達成に貢献していく考えだ。なお、コンセプトのCs+とは、同社グループが従来掲げていたCompliance、Communication、Challenge、Connectに、人と地球の持続的な発展にこれからも貢献していく姿勢「Care for People、Care for Earth(人と地球の未来を想う)」を加えたもの。