日本ゼオンのグループ会社であるゼオンメディカルはこのほど、胆管メタリックステントの新製品「HILZO STENTS 胆管アンカバードステントを上市したと発表した。
編み込みタイプの「ムービングセル構造」により、各セルを最大10mmで拡張できる。閉塞性黄疸症例に使用することで胆汁の流れを改善でき、患者の生活の質(QOL)の向上に貢献する。
胆管メタリックステントとは、金属を筒状・自己拡張するように形成し、閉塞した胆管を広げて胆汁の流れを確保する処置具。手術不能な患者の場合、生存期間中のQOLを維持するために使われる。
胆管は肝臓内に樹枝状に広がる肝内胆管から、1本の総胆管となって12指腸に至り、その中を肝臓で作られた胆汁が通る。ニッケルとチタンから成る形状記憶合金のナイチノールを材質とする同製品は、10mm径まで拡張できるセルから分岐する肝内胆管へ、さらにステントを挿入・留置することで、樹枝状の構造を形成することが可能だ。
これにより、胆道閉塞が原因で起こる「閉塞性黄疸」を軽減する。医療器材事業を展開するゼオンメディカルは、循環器系・消化器系の各種デバイスを製造販売している。