ゼオンメディカル 光センサ付きIABPバルーンを発売

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2020年11月27日

 ゼオンメディカルは26日、IABPシステムに使用されるバルーンカテーテルの新製品「IABP バルーンカテーテル MEISHU sensor」を発売したと発表した。

光センサを搭載した「IABP バルーンカテーテル MEISHU sensor」
光センサを搭載した「IABP バルーンカテーテル MEISHU sensor」

 IABP(Intra‐Aortic Balloon Pumping)とは、心筋梗塞や心臓外科手術の際、心臓のポンプ機能を補助する方法の1つ。バルーンカテーテルを大腿動脈から挿入し、胸部下行大動脈に留置し、動脈圧または心電図の周期に合わせてバルーンをヘリウムガスで収縮・膨張を繰り返すことにより、ダイアストリックオーグメンテーション効果とシストリックアンローディング効果を促して心機能の回復を行うシステムで、現在国内では年間2万症例前後で使用されている。

ポンプ駆動装置「IABP コンソール ZUIRYU」
ポンプ駆動装置「IABP コンソール ZUIRYU」

 ポンプ駆動装置「IABP コンソール ZUIRYU」に接続して使用される「IABP バルーンカテーテル MEISHU sensor」は、日本人の血管径、血管長から設計された従来品「IABP バルーン MEISHU」に、新たに光センサを搭載。国産メーカーによる初めての光センサIABPシステムの導入となる。

 光センサにより遅延の少ない正確な血圧のモニタリングができることから、心臓の周期に合わせたより的確な駆動が可能となり、駆動応答性の高い「IABP コンソール ZUIRYU」とのセット使用により、治療効果の向上が期待できる。

日本ゼオン 冠血流予備量比測定システム、次世代製品を発売

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2020年8月4日

 日本ゼオンは3日、100%子会社のゼオンメディカルが、FFRシステムの次世代製品となる「オプトモニタ3」を発売したと発表した。

FFRシステムの次世代製品となる「オプトモニタ 3」
FFRシステムの次世代製品となる「オプトモニタ 3」

 FFRシステムとは、冠動脈の診断や治療で、病変の重症度を定量的に評価し治療戦略を決定するための冠血流予備量比(FFR)測定を行うことを目的としたシステム。血管内圧測定用センサ付ガイドワイヤと、血流予備量比を表示するモニタとで構成されており、ゼオンメディカルは従来より同システム製品を日本国内中心に展開してきた。

 今回発売した次世代モニタは、心臓カテーテル検査室での各種診断装置との接続性を各段に向上させ、施設内の作業環境に合わせて柔軟に対応できる利便性を高めている。同システムでは、タッチパネル操作が可能な15インチの高輝度液晶ディスプレイを採用することにより、直感的でストレスのない操作を可能にしている。

 FFRなど心臓の生理学的な評価手法に関し日本を長年リードしてきた、岐阜ハートセンター院長の松尾仁司医師は、「これまでの臨床研究から、FFRは冠動脈病変の評価や治療方針の決定の際に、最も重要なツールと位置づけられている。オプトワイヤは光学方式の特徴を生かした圧センサ付ガイドワイヤで、従来から、ドリフト(時間経過に伴う血圧計測値と大動脈圧の差異)の少なさとコネクタの脱着が可能な点など臨床上の利便性が高いという特徴を持っている。今回の次世代モニタの登場により、さらなる使い勝手の向上が期待される」と述べている。

 ゼオンメディカルはこの次世代FFRソリューションの提供により、今後さらに信頼性が高く、直感的かつ簡便な操作を可能にしたFFR計測を実現させ、医療業界の発展に貢献していく。

ゼオンメディカル 胆管メタリックステントで新製品

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2018年8月27日

 日本ゼオンのグループ会社であるゼオンメディカルはこのほど、胆管メタリックステントの新製品「HILZO STENTS 胆管アンカバードステントを上市したと発表した。

 編み込みタイプの「ムービングセル構造」により、各セルを最大10mmで拡張できる。閉塞性黄疸症例に使用することで胆汁の流れを改善でき、患者の生活の質(QOL)の向上に貢献する。

 胆管メタリックステントとは、金属を筒状・自己拡張するように形成し、閉塞した胆管を広げて胆汁の流れを確保する処置具。手術不能な患者の場合、生存期間中のQOLを維持するために使われる。

 胆管は肝臓内に樹枝状に広がる肝内胆管から、1本の総胆管となって12指腸に至り、その中を肝臓で作られた胆汁が通る。ニッケルとチタンから成る形状記憶合金のナイチノールを材質とする同製品は、10mm径まで拡張できるセルから分岐する肝内胆管へ、さらにステントを挿入・留置することで、樹枝状の構造を形成することが可能だ。

 これにより、胆道閉塞が原因で起こる「閉塞性黄疸」を軽減する。医療器材事業を展開するゼオンメディカルは、循環器系・消化器系の各種デバイスを製造販売している。