三井化学は、発売から1年が経つ電子メガネ「タッチフォーカス」の訴求をさまざまな形で行っている。同製品は、フレームのつるの部分にあるタッチセンサーに触れるとレンズ内の液晶が駆動する仕組みで、必要に応じ瞬時に遠近視界の切り替えができるのが最大の特長だ。
昨年2月に都内のメガネ専門店をはじめ7店舗でスタートした取扱店は現在、関東・中部・近畿を中心に全国42店舗まで拡大している。今月15~17日、3日間限定で東京・銀座に「タッチフォーカス」のポップアップストアをオープンし、書店の中の特設コーナーで同製品をPRするという一風変わった試みを行った。
会場となった「銀座 蔦屋書店GINZA ATRIUM」(GINZA SIX6階)に、BAR仕立てのコの字形カウンターを設置。書店を訪れた人に同製品で得られる〝新しい視界〟を体験してもらい、認知度の向上を図るのが狙い。
「購入者層は男性中心の傾向なので、今回は女性の方にも気に入ってもらえるようなデザインや色をご提案しています」とは、新ヘルスケア事業開発室の岡田好信さん。
会場には、女性に人気の淡色カラーレンズや、春らしさを感じる新色フレームをいち早くラインアップした。体験者は、世界的なパティシエ高木康政氏が特別に考案した「読書に合うスイーツ」をカウンターでいただけるという特典つき。ちなみに、「ル・パティシエ・タカギ」(世田谷区深沢など)を展開する高木氏は、読書が趣味で「タッチフォーカス」の愛用者とのこと。期間中の体験者数は500人を超え、その場で検眼・成約となる来場者も多かったという。
同社は、1月の「ウェアラブルEXPO」「ジャパンフィッシングショー」に同製品を出展。今月22~24日には、パシフィコ横浜で開催の「ジャパン・ゴルフフェア2019」への出展予定もあり、ターゲット層の趣味を想定した販売促進に注力している。
また、「ブリコラージュ」をキーワードに、異業種や顧客とのコラボを模索し、新規な価値創出を図る考えだ。愛用者の増加と販路拡大は、「タッチフォーカス」の進化を加速していく。