東ソーはこのほど、高分子学会より、同社の「新規相溶化技術を利用したポリオレフィンへの接着」技術が2024年度「高分子学会技術賞」を受賞したと発表した。
ポリエチレンや
2024年6月25日
2024年3月6日
2021年8月31日
日本ゼオンはこのほど、基盤技術研究所に所属する本田隆研究員が、高分子学会から2021年度フェローの称号を授与されたと発表した。平均場法を中心とした計算手法の開発と高分子化学への貢献が評価された。なお同社の現職の研究員が高分子学会フェローの称号を授与されたのは、今回が初となる。
高分子学会は、会員数1万を超える学術団体。高分子に関する科学および技術の基礎的研究、その実際的応用の進歩、学術文化の発展並びにそれらを担う人材の育成を図ることを目的として設立された。会員企業である同社は、高分子学会が発行する「Polymer Journal」において、優れた論文を発表した若手研究者を対象に「Polymer Journal 論文賞‐日本ゼオン賞」を創設するなど、研究奨励にも力を入れて取り組んでいる。同学会フェローは2007年に創設され、高分子科学・技術の発展に業績を挙げ、今後も貢献が期待できる高分子学会正会員に対し贈られる。
本田研究員は、同社に所属しながら国家プロジェクトに参画し、高分子系のシミュレーション手法の1つである平均場法(高分子の密度汎関数理論)におけるSCF(セルフコンシステント フィールド)法のプログラム・SUSHI(Simulation Utilities for Soft and Hard Interfaces)を開発し、多くの研究成果を挙げた。また、各成果はソフトウェア機能として容易に使える形で公開されており、SUSHIおよび平均場法は国内外の研究機関や企業の研究者によって現在も広く使われている。
また昨今では、機械学習などのデータサイエンスとシミュレーションの融合分野でも実績を残すなど、計算機を使った先駆的な研究を継続していることからその功績が認められた。
2021年6月24日
三井化学はこのほど、同社元常務執行役員の小川伸二氏が高分子学会から「2020年度高分子科学功績賞」を受賞したと発表した。同功績賞は、高分子基礎科学と応用科学の発展のために、多年にわたり顕著な業績を挙げた会員を対象に、その功績を称えるとともに、高分子科学の普及啓発・水準向上に寄与することを目的に制定されたもの。
今回の受賞は、小川氏の在籍時の業績である、①機能性ポリオレフィンの工業化②ポリ乳酸の重合技術開発-に加え、高分子学会代表理事・副会長としての貢献が高く評価された。なお、受賞対象となった機能性ポリオレフィンの工業化により開発された製品群は、現在、三井化学の成長領域であるモビリティ事業やフード&パッケージング事業の中核となっている。
小川氏は「受賞の根拠となる業績は、事業、研究、生産をはじめ各部門の多くの方々が先達からの継承し、協同して開発・工業化に尽力されたものだ。本受賞は三井化学の取り組みが評価されたことによるものであり、その中の一員として受賞機会に恵まれた巡り合わせは幸運なことだ。すべての皆様に心から感謝している」と受賞を振り返った。また三井化学は、「小川氏の受賞は、当社にも大変名誉であり、今後も当該分野への貢献を続けていく」とコメントを寄せている。