JNCは10日、宮崎県西臼杵郡にある高千穂発電所(水力)の改修工事を完成させ、営業運転を開始したと発表した。
改修前は1万2800kwだった最大出力が、改修により1万4400kwに増加した。これは一般家庭約2万1000戸分の年間発電量に相当する。2014年に着工し、5月1日から営業運転を開始した。
同社グループは、環境・エネルギー分野を重要な事業ドメインと位置付けている。国内に13カ所の水力発電所(最大出力合計9万6200kw)、4カ所の太陽光発電所(同1万6000kw)を持ち、再生可能エネルギーによる発電事業に取り組んでいる。
水力発電については、2013年から大規模改修工事を行っており、高千穂発電所は一連の大規模改修工事で6カ所目の営業運転開始となる。水車・発電機を高効率の機器へ更新することで、認可取水量を変えずに出力を1600kw(約13%)増強した。
同社の水力発電所は全て「流れ込み式」を採用している。河川水からごみを取り除いた後に、水路を通して水槽へ導き、水圧鉄管を落下させることで水車を回して発電する。大規模なダムを必要としないため、環境負荷が低く、CO2排出量が少ない、貴重な純国産のエネルギーだ。
同社ではこれまで培ってきた発電技術を生かし、周辺環境に配慮しながら、将来にわたり安定したエネルギーの供給で社会に貢献していく。