日鉄ケミカル&マテリアルの3月期 事業利益26%減

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2020年5月11日

 日鉄ケミカル&マテリアルは8日、2020年3月期の連結業績(IFRS)を発表した。売上高は前年度比13%減の2157億円、事業利益は26%減の184億円と減収減益となった。ROS(売上高利益率)は、8.5%と前年度から1.6ポイント低下している。

 セグメント別で見ると、コールケミカル事業は売上高9%減の490億円。上期まで堅調に推移してきた黒鉛電極向けニードルコークスの需要は下期に陰りが見え始め、第4四半期には新型コロナウイルス感染拡大の影響も受けて、より厳しい環境となった。

 化学品事業は売上高18%減の930億円。低迷を続けてきたスチレンモノマーの市況が、新型コロナウイルス感染拡大および原油価格下落の影響を受けて、年度末に向けて大きく下落した。

 機能材料事業は売上高7%減の560億円。スマートフォン向け材料や半導体関連材料の販売は厳しい一方で、自動車や電子機器向けの絶縁・放熱材料として使用される球状アルミナの販売は堅調に推移した。

 複合材事業は売上高5%減の180億円。補修・補強用途を中心に土木・建築分野向け炭素繊維複合材料の販売が伸長した。

信越ポリマーの3月期 半導体関連投資減速で減収減益

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2020年5月11日

 信越ポリマーは8日、電話会議による2020年3月期連結の決算説明会を開催した。

 小野義昭社長は「半導体業界の設備投資減速が影響し工程内搬送容器が減少したが、

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日本触媒の3月期 販売減やスプレッド悪化で減収減益

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2020年5月11日

 日本触媒は8日、2020年3月期連結決算(IFRS)を発表した。売上収益が前年度比11%減の3022億円、営業利益は同50%減の132億円、親会社所有者に帰属する当期利益は同54%減の111億円となった。

 同日開催された電話会議において五嶋祐治朗社長は「昨年度を振り返ると

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日本ゼオンの3月期 エラストマー素材の落ち込みで減収減益

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2020年5月7日

 日本ゼオンは28日、2020年3月期の連結決算を発表した。売上高は前年度比5%減の3220億円、営業利益は21%減の261億円、経常利益は21%減の287億円、純利益は9%増の202億円となった。

 同日開催された決算説明会において、松浦一慶取締役執行役員は「高機能材料は増収増益となったが、エラストマー素材の落ち込みにより全体で減収減益となった。コロナによる直接的な業績への影響は軽微だった」と総括した。 

 セグメント別では、エラストマー素材事業は売上高10%減の1788億円、営業利益は45%減の96億円だった。合成ゴム関連では、世界経済減速の影響を受け自動車産業向けを含む一般工業品用途の需要が弱く、国内販売・輸出・海外子会社とも低調に推移した。合成ゴムの出荷量では、汎用ゴム(主にタイヤ用途)は前年度並みだったが、特殊ゴム(主に自動車産業用途)は需要が弱く減少した。

 合成ラテックス関連では、経済減速の影響による化粧品材料や一般工業品用途などの需要減に加え、原料動向に連動した手袋用途の販売価格が下落した。化成品関連では、主力の水島工場での定期検査実施に伴い生産量見合いの出荷を継続したことに加え、アジア市況が軟化したことも重なった。

 高機能材料事業は、売上高8%増の917億円、営業利益7%増の173億円。高機能樹脂関連では、光学樹脂は、主にスマートフォン向けが堅調で、医療向けなども安定して成長した。光学フィルムでは、中小型向けはコロナ影響でパソコンやタブレット向けの需要が増え、大型テレビ向けは販路拡大が奏功した。高機能ケミカル関連では、化学品とトナーは売上高、営業利益ともに前期を下回ったものの、電池材料の販売は堅調に推移した。電子材料は増収減益だった。

 なお、2021年3月期の業績予想については、「コロナ感染症の影響で合理的な業績予想の算出が困難だ」とし、今後、予想が可能となった段階で発表するとしている。

 

信越化学の3月期 経常利益は1%増の4182億円

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2020年5月7日

 信越化学工業は28日、2020年3月期の連結業績を発表した。売上高は前年度比3%減の1兆5435億円、営業利益1%増の4060億円、経常利益1%増の4182億円、純利益2%増の3140億円となった。各利益項目は過去最高益を更新している。

 セグメント別に見ると、塩ビ・化成品事業は売上高8%減の4843億円、営業利益14%減の921億円。米国のシンテック社では、塩化ビニル、カセイソーダともに高水準の出荷を継続したが市況の影響を受けた。欧州拠点も販売数量の維持に注力したものの、市況の影響を受けた。国内拠点は堅調に推移した。

 シリコーン事業は、売上高3%減の2268億円、営業利益5%増の614億円。機能製品を中心に拡販を進めたが、汎用製品の価格下落の影響を受けた。

 機能性化学品事業は、売上高5%減の1147億円、営業利益4%増の277億円。セルロース誘導体は、医薬用製品は底堅く推移したが、建材用製品が振るわなかった。フェロモン製品は堅調な出荷となったが、ポバール製品は市況の影響を受けた。

 半導体シリコン事業は、売上高2%増の3876億円、営業利益9%増の1432億円。半導体デバイス市場での調整局面が続いたが、販売価格と出荷水準の維持に努めた。

 電子・機能材料事業は、売上高微減の2251億円、営業利益2%増の685億円。希土類磁石は産業機器向けが需要鈍化の影響を受けたが、環境対応自動車向けを中心に販売を維持した。フォトレジスト製品はArFレジストやEUVレジストを中心に総じて好調だった。マスクブランクスも堅調に推移した。光ファイバー用プリフォームは市況悪化の影響を受けて厳しい状況となったが、大型パネル用フォトマスク基板は好調に推移した。

 加工・商事・技術サービス事業は、売上高4%減の1047億円、営業利益12%増の148億円だった。

 なお、今期の通期見通しについては、現時点で今後1年間の業績予想を合理的に行うことは困難なことから未定とし、今後、連結業績予想の開示が可能となった時点で速やかに開示する。