三菱ケミカルグループは8日、コーポレートベンチャーキャピタル子会社のDiamond Edge Ventures, Inc.(米国カリフォルニア州)を通じて、次世代半導体や航空宇宙・自動車部品向けの素材を製造するスタートアップBoston Materials社(米国マサチューセッツ州)に出資したと発表した。
三菱ケミカルグループ 次世代半導体や航空宇宙・自動車部品向け素材製造のスタートアップに出資
2024年11月8日
2024年11月8日
2019年7月19日
三菱ケミカルホールディングスは18日、米国シリコンバレーに設立したCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)子会社のDiamond Edge Ventures(DEV)を通じ、ポリマー合成など化学反応のリアルタイム解析システムを開発するスタートアップであるFluence Analytics(米国ルイジアナ州)に出資したと発表した。
Fluence Analyticsは、化学反応のオンラインモニタリングシステム「ACOMP」(Automatic Continuous Online Monitoring of Polymerization)などを開発、販売している。
ACOMPは、反応器から直接サンプル抽出を行い、反応過程のポリマーの物性をリアルタイムに連続モニタリングするシステム。こうして得られる合成反応のリアルタイム情報に、ほかのセンサーなどから得られる運転条件などの情報を合わせて解析・予測し、反応系を最適化していくことで、生産効率の向上、品質の改善を図ることができる。
また、研究開発の面では、ポリマー化の詳細データの活用により実験数の低減などの効率化や、新規材料の開発に繋げることができると期待されている。
ACOMPでは、すでに多数のポリマーのモニタリング実績があるが、今後、三菱ケミカルHDは、Fluence Analyticsとさらに幅広いポリマー種への適用についても開発を進め、プラントでの生産効率のさらなる向上を図るとともに、化学産業のIIoT(Industrial Internet of Things)の推進を目指していく。
三菱ケミカルHDは、昨年7月に米国シリコンバレーにDEVを設立し、同社グループ事業に新たな成長をもたらすテクノロジーやビジネスモデルをもつスタートアップ企業との戦略的パートナーシップを進めているが、今回の出資はその第2号案件となる。
三菱ケミカルHDは、今後もDEVを通じて、同社グループの事業に新たな成長機会をもたらすスタートアップ企業とのパートナーシップを進めていく考えだ。