BASF カシオ最新モデルに「ウルトラミッド」を採用

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2020年10月21日

 BASFはこのほど、高性能プラスチック「Ultramid Advanced N(ウルトラミッド アドバンストN)」がカシオ計算機の最新デジタルウォッチ「G‐SHOCK GBD‐H1000」に採用されたと発表した。

 新しいポリフタルアミド(PPA)は充電・データ同期用端子ヘッダーに使用され、その優れた耐熱性、機械的・寸法安定性が「G‐SHOCK」の堅牢性や機能性、性能を高めている。BASFのPPAは低吸湿性、高熱変形温度のため樹脂に高熱が伝わる電子機器のはんだ付け工程に特に適しており、部品のブリスターや寸法変化を防ぐ。またレーザー透過性にも優れ、後工程の自由度も高くなる。

 今回新発売のスポーツウォッチ「G-SHOCK GBD-H1000」は5種類のセンサーを搭載したフィットネストラッカーとしても機能するため、技術的革新性とともにハードなワークアウト時には耐衝撃性、耐水性、耐薬品性が求められる。「ウルトラミッド アドバンストN」は高温・高湿度環境での優れた寸法安定性と耐薬品性により金属端子台にしっかりと接着し、過酷なカシオの防水基準も満たしている。高い機械的強度を維持しながら、約1.2cm、厚さ0.2mm、重量0.1g以下と部品の小型化に貢献した。電子機器製造で多用されるハンダ付けに求められる260℃の耐熱性基準を満たし、他の素材より優れた精度と品質を実現した。

 同社のPPA製品群「ウルトラミッド」は4素材、50以上の配合グレードがあり、成形タイプ(射出、押出)、難燃剤の有無、熱安定剤の種類、色味(無着色からレーザーマーキング可能な黒色)、強化材(短・長繊維ガラス、炭素繊維)などの選択が可能だとしている。

三菱ケミカル モスアイ型反射防止フィルムが腕時計に採用

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2020年4月14日

 三菱ケミカルは13日、同社が開発したモスアイ型反射防止フィルム「モスマイト」が、カシオ計算機が今月24日に発売する耐衝撃ウオッチ「G‐SHOCK GBD‐H1000」に採用されたと発表した。

“G SHOCK ”『 GBD H1000 』(画像提供:カシオ 計算機株式会社)
“G SHOCK ”『 GBD H1000 』(画像提供:カシオ計算機株式会社)

 太陽光発電素子と液晶モジュールにモスマイトを貼合することで光の反射を抑制し、ディスプレイの高精細化・高コントラスト化を実現している。

 同社が開発した「モスマイト」は、蛾の眼(モスアイ)が持つ微細な突起構造を模倣した反射防止フィルム。「モスマイト」の表面には高さ200㎚の突起が100㎚の間隔でフィルム上に並んでいる。この突起の幅が可視光線の波長よりも狭いことで、光の屈折率の変化が緩やかになり、光の反射を抑制する。

モスマイト の 拡大写真
モスマイト の 拡大写真

 一般的なガラスやプラスチックの表面は光の反射率が通常4~5%程度あるが、それらの表面に「モスマイト」を貼付すると反射率を0.1~0.3%にまで抑えることができる。その優れた光透過性から、これまでに車載ディスプレイや医療用モニター、サイネージ、額装などに幅広い分野に採用された実績があり、今後も用途が拡大することが見込まれている。

 三菱ケミカルは、引き続き同製品の新たな用途開発・市場開拓に向けて、国内のみならず、グローバルに事業を展開させ、さらなる拡販に努めていく考えだ。