大陽日酸 米国でのHyCO事業と関連資産の買収を完了

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2019年3月4日

 大陽日酸は1日、100%子会社のMatheson Tri-Gas(米国テキサス州)を通じて、ドイツのLinde Aktiengesellschaftの子会社であるLinde Gas North Americaが米国で行うHyCO事業の1部と関連資産の買収を完了したと発表した。

 同事業は、天然ガスなどから水蒸気改質装置(SMR)などで分離される水素(H2)・一酸化炭素(CO)を、石油精製・石油化学産業などにパイプラインを通じて大規模供給するもの。

 買収による取得対象資産は、SMR式HyCOプラント(5カ所8基)とパイプライン、遠隔監視システム。取得価額は4億1307万ドル(約456億円)。取得事業売上収益(2017年12月期)は、約9100万ドル(約100億円)。

 大陽日酸グループは今回の買収を通じ、①H2・COのオンサイト供給による中長期での安定的な収益と、②HyCO事業の効率的な運営を可能とするリソース(人・技術)を獲得したのを機に、③米国での新規オンサイト需要(石油精製、石油化学など)での提案力を強化していく。

 

大陽日酸 米子会社がHyCO事業と関連資産を買収

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2018年12月14日

 大陽日酸は13日、100%子会社のMatheson Tri‐Gas(Matheson、米国テキサス州)を通じて、ドイツのLinde Aktiengesellschaft(Linde AG)の子会社であるLinde Gas North America(Linde America)が米国で行っている、HyCO事業の一部と関連資産を買収する契約を同日締結したと発表した。

 同事業は、天然ガスなどから水蒸気改質装置(SMR)などで分離される水素(H2)・一酸化炭素(CO)を、石油精製・石油化学産業などにパイプラインを通じて大規模供給するもの。

 取得対象資産はSMR式HyCOプラント5カ所とパイプライン、遠隔監視システム。取得価額は約468億円。取得完了日に取得価額を現金で支払う。支払い時点では短期のブリッジローンで調達し、取得完了後、速やかに長期借入に借り換える。米国連邦取引委員会の承認が得られれば取得完了となる。

 大陽日酸は中期経営計画「Ortus Stage 2」での戦略として、M&Aを活用したガステクノロジーの領域拡大を目指しており、製品ラインアップ拡充による提案力強化の観点から、HyCO事業への本格的参入を検討していた。

 今回の買収によりこれが実現し、同社グループとして、①H2・COのオンサイト供給による中長期での安定的な収益の獲得②HyCO事業の効率的な運営を可能とするリソース(人・技術)の獲得③米国での新規オンサイト需要(石油精製や石油化学など)での提案力強化が期待できる。

 今回の買収は、昨年6月1日付で、Linde Americaの親会社であるLinde AGが、Praxairと合併することで合意したことに始まる。今年10月22日に、米国連邦取引委員会が、Linde AGが同社の米国事業の一部(HyCO事業の一部を含む)を第三者に譲渡することを条件に、合併を承認した。これを受けてMathesonは、今回の買収契約をLinde Americaと締結した。