東レ PETボトルリサイクル、繊維事業ブランドを展開

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2019年9月9日

 東レはこのほど、サステナブルな社会の実現への貢献を目指し、回収PETボトルを繊維原料として再利用する取り組みを本格的に開始すると発表した。

 この取り組みを推進するため、「Together,We are the New Green」をテーマとした繊維事業のブランド「&+」(アンドプラス)を新たに設定。環境問題への高い関心をもつ消費者の共感を獲得し、東レの高付加価値PETボトルリサイクル繊維を介して、PETボトルリサイクル製品に関わる回収者・生産者・消費者が、相互に繋がることを促進することで、PETボトルリサイクルの活動を社会的なムーブメントに高め、循環型社会の実現への貢献を目指す。

 今回の取り組みに向け、東レは多様な品種展開と高い白度、トレーサビリティ付与技術による信頼性が特長の高付加価値PETボトルリサイクル繊維の生産技術を開発。

 具体的には、異物を除去するフィルタリング技術と高度な洗浄技術をもつ協栄産業とともに、異物と黄ばみを除去した高品位な原料の供給安定化に取り組み、この原料と東レの繊維生産技術とを組み合わせることで、PETボトルリサイクル繊維の品種の多様化と白度の向上を可能にした。

 また、繊維原料に特殊な添加剤を使用する独自の「リサイクル識別システム」を新たに構築し、東レ製のPETボトルリサイクル繊維であることの検知を可能にすることで、信頼性向上を実現。これらにより、ファッションや高機能スポーツ、ライフウエア用途など、これまで機能性や感性、信頼性が課題となってきた分野でも使用することができる。

 今後、糸・わたに加えてテキスタイルや縫製品までの多様なサプライチェーンと、グローバルな生産拠点を活用し、PETボトルリサイクルを通じたサステナブルな社会の実現に共感する顧客のニーズに対応できる供給体制を構築していく。

 同社は、「&+」をPETボトルリサイクル活動のシンボルとして広く社会に訴求するとともに、消費者に対する国内外のリテーラーを通じたマーケティングにより、高付加価値PETボトルリサイクル繊維のグローバルな拡大を目指していく考えだ。