旭化成メディカル 米医療機器メーカーと日本での独占販売を契約

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2021年12月22日

 旭化成メディカルは21日、米国エクステラ・メディカル・コーポレーションとの間で、医療機器であるアフィニティ血液フィルター「Seraph 100 Microbind」の日本における独占販売契約を締結したと発表した。両社は今後「Seraph 100」の日本での販売に向けて、製造販売承認の取得を目指す。

Seraph 100

 エクステラ・メディカルは、患者の血流から広範囲の病原体を除去するための体外循環血液ろ過器開発・販売を手掛ける。「Seraph 100」は、体外循環により血液から広範囲の病原体を取り除く吸着器であり、欧米では70を超える病院で800症例以上に使用されている。

 欧州では血流感染症の治療を対象としてCEマークを2019年に取得し、米国では2020年に重症の新型コロナウイルス感染症の治療を対象としてFDA(米国食品医薬品局)の緊急使用許可を得ている製品。重症なコロナ患者を対象とした探索的な臨床研究では、死亡率とICU滞在日数を減少させることが報告されている。

 旭化成メディカルの住吉修吾社長は「今回の契約は、当社が成長ドライバーの1つと位置づける集中治療領域事業のさらなる拡大にとって大きな意義がある」と述べている。エクステラ・メディカルのロバート・ウォード チェアマン兼CEOは、「今回の両社のパートナーシップは、生命を脅かす病原体との闘いにおいて、重要なマイルストーンだ」とコメントしている。