大陽日酸はこのほど、液化ガス電解液ベンチャーSouth8 Technologies(米国カリフォルニア州)と技術・業務提携を行ったと発表した。South8は次世代の2次電池やリチウム金属電池(1次電池)、キャパシタに使う新しい電解液「LiGas」を開発し、未来のクリーンエネルギーにつながる蓄電デバイス向けの革新的技術をもつ。
「LiGas」は液化ガスを主成分とした電解液で、凍結することなくマイナス80℃からプラス60℃の広い温度範囲で安定に動作し、化学的に安定で、高反応性電極材料と組み合せて高エネルギー密度が得られるため、従来の電解液より蓄電デバイス性能が向上する。全天候型グリッドストレージ、電気自動車、ドローンなどの分野での使用が期待される。
大陽日酸の高純度ガス製造・供給技術と液化ガス技術を生かして、液化ガス電解液製造に関わるガス関連技術を共同開発する。同社グループの販売チャネルを通じ、日本、アジア、欧州、米国の蓄電デバイス市場への革新的技術の提供を目指す。
この取り組みは同社の中期経営計画「Ortus Stage 2」のオープンイノベーション戦略の一環で、最先端ベンチャー企業との技術・業務提携による新規成長市場向けの商材獲得と製品開発を積極的に実施している。