BASF JA全農とデジタルプラットフォームで協業

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2020年7月8日

 BASFはこのほど、子会社であるBASFデジタルファーミング社が、AIベースの栽培管理最適化デジタルプラットフォーム「xarvio FIELD MANAGER(ザルビオフィールドマネージャー)」を来年4月に日本で上市することを目指し、JA全農と新たに協業を開始することで合意したと発表した。

 BASFデジタルファーミング社のデジタルプラットフォームは、圃場ごとのリアルタイム情報と、それらの情報をもとにAIが分析した推奨作業を提供することで農業を支援。生産者は、気象データや衛星データから得られる作物の生育段階や病害、雑草のリスクに関するシミュレーションと栽培管理に関する推奨作業により、効率的に最適な栽培管理の意思決定を行うことができる。このAIベースのデジタルプラットフォームは、PC、タブレット、スマートフォンで利用できるようになる予定だ。

 日本の農業は近年、農地の集積が加速している一方で、各圃場は従前どおり小規模なまま分散している。生産者がより大規模経営を目指す場合、分散した圃場を同時に管理することは容易ではなく、農業生産の効率化を阻む要因の1つとなっている。

 「ザルビオフィールドマネージャー」がグローバルに展開するソリューションは、様々な作物モデルが対象。日本では、水稲と大豆に関するソリューションを来年4月から提供する予定で、今年は、全国各地で実証実験を行っている。また、「ザルビオフィールドマネージャー」と、JA全農が開発・運用している営農管理システム「Z‐GIS」が連携することで、利用者のデータ管理機能が強化される。さらに、ドローン、GPSナビゲーション付きのトラクターや収量コンバインなどとの連携も予定している。

 BASFは、「ザルビオフィールドマネージャー」のさらなる開発と対象作物の拡大、および、すでに一般公開している病害虫雑草の画像診断システム「xarvio SCOUTING(ザルビオ スカウティング)」と連携した機能強化を図り、日本での生産者のスマート農業の総合的かつ信頼できるプラットフォームを提供することを目指す。