積水化学工業の100%子会社である積水ホームテクノはこのほど、戸建て住宅向けユニットバス「Bath Saloon Escort」シリーズを一新し、11月6日から受注を開始すると発表した。
開発品では、業界最高水準の床断熱性能でヒートショックの軽減を図るとともに、戸建て住宅向けでもっとも一般的な1坪サイズでは、新たな形状の浴槽の導入などにより、業界最高水準の洗い場広さ(直径1m)を実現した。
対応サイズは、浴槽が曲線基調の「S-Line」では、1坪(1618/1717/1616)、0.75坪(1216)。オーソドックスな直線基調の「I-Line」では、1.25坪(1620)、1坪(1618/1717/1616)、0.75坪(1216)。両シリーズを合わせて、2020年度の目標販売台数を6000台としている。
住まいの需要が新築中心からリフォームへと移行しつつある中、リフォーム対象の浴室は在来工法からユニットバスへの転換期を迎えている。従来の戸建て住宅の浴室は、正方形の1坪サイズが主力であり、〝使いやすさ〟よりも〝作りやすさ〟が優先されているものが多い。
また、浴室周辺の躯体の断熱も十分でない場合が多く、ヒートショックを起こしやすい環境にあった。こうした中、浴室の温熱環境や使い勝手に不満をもつユーザーが多く、積水ホームテクノでは、これらの課題に対応するために新たな製品の開発に取り組んできた。
同社は今後も新シリーズで、「Safety」(安全)、「Easy」(使いやすい)、「Eco」(環境への配慮)をキーワードに、機能的かつ上質な浴室空間の実現を図る考えだ。なお、開発品は今年の「グッドデザイン賞」を受賞した。
1坪サイズという限られたスペースで「浴槽の形状を工夫し洗い場の広さを確保」していること、また、特に「シャワーユニットの鏡を浴室隅に45度に配置」することで自然と体の位置が決まり、「より有効にスペースを使用できる」ように改良された点などが評価された。