クラレクラフレックス 不織布と面ファスナー使用の障子を共同開発

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2018年11月21日

 クラレクラフレックスは20日、クラレファスニング、総合木工メーカーの中井産業(和歌山市)と共同で、張り替えが容易な障子を開発した(特許出願済み)と発表した。サッシメーカーなどの取扱先を通じて、来年から販売を開始する。

 開発品は、障子紙にクラレクラフレックスの高機能不織布「フェリベンディ」、障子枠との接合部にクラレファスニングの薄型成形面ファスナー「モールドマジック」を採用し、国内外で評価の高い中井産業がデザインした天然木の障子枠体と組み合わせたもの。

 三次元網目構造をもつ高機能不織布が、面ファスナーの微細な矢尻型フックを捉えて張り付く仕組み。断熱・遮熱といった、高機能でデザイン性の高い障子を開発した。

 最大の特長は、張り替え時の簡便性だ。フェリベンディ製の障子シートを、厚さ0.7mmの透明なモールドマジックを取り付けた障子枠体に着脱するだけで容易に行える。紙はがしや糊付けの必要がない。

 また、用いる不織布は、一般的な障子紙と比較して約5倍の強度があるため破れにくく、冬季は室内の保温や窓付近の冷気遮断、夏季は日射をカットする効果もあり、通年で快適な使用ができる。障子は優れた断熱性をもつ日本の伝統的な建具だが、障子紙は破れやすく、張り替えの手間を面倒と感じる人は少なくない。

 こうした中で、新築の住宅やマンションで和室が減少傾向にあるものの、近年は「和風モダン」なスタイルが登場し、柔らかな透光性など障子のメリットが再び見直されている。