日本触媒 高効率のアルカリ水電解用セパレーターを開発

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2020年2月18日

日本触媒が開発した新セパレーター
日本触媒が開発した新セパレーター

 日本触媒は17日、独自の有機無機複合技術とシート成形技術により、グリーン水素(再生可能エネルギー由来の水素)の製造に好適な、乾式でハンドリング性の良い、ガスバリア性に優れた、高効率のアルカリ水電解用セパレーターを開発したと発表した。このセパレーターにより、グリーン水素の普及をサポートし、CO2排出量削減に貢献する。

 地球温暖化防止のため、CO2排出量削減の取り組みが世界中で推進されているが、その一環として、水素で駆動する燃料電池が、車載用や家庭用などで利用が始まっている。現在、水素の代表的な製法はメタン水蒸気改質法だが、水素製造時にCO2が排出される欠点がある。

 そこで製造時にCO2を排出しない製法として、再生可能エネルギーを用いたアルカリ水電解が、近未来の水素供給法として世界各国で大規模実証プロジェクトが推進されている。

 アルカリ水電解用のセパレーターは、水素製造効率に大きく影響するキーマテリアルで、生成した水素と酸素を透過しないこと(高ガスバリア性)、および低い膜抵抗(高イオン伝導性)が要求される。

 高温・高濃度のアルカリ水という過酷な条件下で耐久性のある実用的なセパレーターは限られていたが、同社は独自の有機無機複合技術とシート成形技術により、これらの性能を両立したアルカリ水電解用セパレーターを開発することに成功した。

 このセパレーターを用いることにより、消費電力の抑制や、生成水素の純度向上といったメリットが期待される。なお今回の研究成果は、東京ビッグサイト(青海展示棟)で開催される「国際二次電池展」(2月26~28日)の同社出展ブースで展示される。

三菱ケミカル・クリンスイ 超軟水仕込みビールを共同開発

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2020年2月18日

三菱クリンスイ 写真 超軟水仕込み「アトランティスラガー」(左)と「同ゆずフレーバー」
超軟水仕込み「アトランティスラガー」(左)と「同ゆずフレーバー」

 三菱ケミカルのグループ会社で浄水器の販売を行う三菱ケミカル・クリンスイは、三重県のビール醸造会社とコラボし、硬度ゼロの超軟水を使用したオリジナルビールを開発した。

 クリンスイが運営する、水にこだわったライフスタイルを体感できるカフェ「MIZU cafe PRODUCED BY Cleansui」(東京都渋谷区神宮前六‐34‐14 原宿表参道ビル1階)で、7日から提供を始めた。

 伝説の水の都「アトランティス」をイメージし、硬度ゼロのクリンスイの水(超軟水)を仕込み水に使用した、瑞々しい「ATRANTIS LAGAR(アトランティスラガー)」と、柚子の香りをプラスした「ATRANTIS LAGAR YUZU(ゆずフレーバー)」の2種類で展開する。

 共同開発を行ったのは、「伊勢角屋麦酒(いせかどやビール)」を醸造する二軒茶屋餅角屋本店(三重県伊勢市)。同社は、大正時代に伊勢詣に訪れる参宮客をもてなした茶店からはじまり、1997年から「伊勢から世界へ」「世界のビールファンを唸らせる」を合言葉に、酵母にこだわった「伊勢角屋麦酒」の醸造を続けている。

 今回、浄水をはじめとした〝水〟について高い技術力を持ち、水のソリューション企業への成長を目指すクリンスイの〝水で世界にwaku‐waku〟という思いに、常に新しい挑戦を続け、世界に発信する二軒茶屋餅角屋本店が共鳴。硬度ゼロの〝超軟水〟を用いた特別なクラフトビール「伊勢角屋麦酒×Cleansui 限定醸造ビール」の開発が実現した。

 いずれも「MIZU cafe」店内で味わえる。ドラフトハーフパイント(236㎖)、ボトル(330㎖)ともに700円(税別)。なお、4月17日には、同店内で二軒茶屋餅角屋本店の鈴木成宗社長によるイベントが予定されている。

ユニチカ 環境配慮型食品包装用ナイロンフィルムを開発

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2020年2月18日

 ユニチカはこのほど、ケミカルリサイクルによる再生資源を有効活用した、食品包装用ナイロンフィルム「エンブレムCE」の開発に成功したと発表した。同社グループで推進する「for the EARTH」活動の一環。すでに、宇治事業所内の既存生産設備で生産方法を確立しており、顧客へのマーケティング活動を開始した。

 「エンブレムCE」は同社の重合設備でケミカルリサイクルし、再生したナイロン樹脂を使用したフィルム。ケミカルリサイクルは、製品として利用できない、ものや使用済みのプラスチックフィルム、成形品を化学的に分解することでプラスチック原料に戻し、異物を取り除いた後、再重合により再度製品として使用する方法だ。

 環境問題への意識の高まりの中、循環型社会による持続可能な成長社会を目指す「Circular Economy:CE」(循環経済)の考えに基づいて、植物由来の原料を用いたフィルムや、市場から回収されたプラスチックをリサイクルしたプラスチックフィルムが環境配慮型フィルムとして使用され始めている。

 しかしながら、これらの環境配慮型フィルムは、使用する材質によっては従来の石油由来フィルムと比較して機械物性の低下や衛生面の観点から、食品包装用途に推奨できないことなどの問題があった。

 「エンブレムCE」は、ケミカルリサイクルナイロンとフィルムの製造工程内で発生した、端材などを利用したマテリアルリサイクルを併用することで、機械物性や印刷適性などを損ねることなく、再生材料の利用比率を50%以上にすることができる。さらに、リサイクルする原料を厳密に管理することにより、食品包装用途への使用を可能にした。

 今年4月から実機での生産を開始し、2022年度以降、500t/年の販売を目指す。また、現在は同社グループの製造工程内で発生したフィルムと樹脂を再生材料の原料としているが、今後はフィルムの販売先である印刷・加工メーカーとの取り組みにより、再生材料の回収をも検討している。

 同社は環境配慮型の素材開発による事業展開を推進しており、今後も食品包装用途へのケミカルリサイクルによる環境配慮型フィルムのラインアップを拡充し、ビジネス拡大を目指す。

昭和電工 球状アルミナのAI画像解析システムを開発

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2020年2月14日

画像解析システムによる解析画面
画像解析システムによる解析画面

 昭和電工はこのほど、BLUE TAGと共同で、AIを用いた球状アルミナの画像解析システムを開発したと発表した。4月から生産ラインでの活用を開始する。

 球状アルミナは原料を熔融し、表面張力を利用して球状にした直径数㎛~70㎛サイズの粒子。流動性や充填性に優れていることから、電子部品の放熱シートなどの充填材やブラスト材などに使用されている。

 生産工程では、運転員が光学顕微鏡画像で球状不良の有無を目視判定し、その結果を前工程にフィードバックすることで生産条件を調整しているが、球状不良の形状は種類が多く、粒子状態の判定は運転員の経験に基づく判断で行っていた。さらに、粒子状態を定量的に把握することが難しく、生産性向上・品質安定化検討に活用できていなかった。

 こうした中、昭和電工は、従来型の画像解析ソフトでは困難であった熟練運転員の経験知を可視化し、数値化したデータを迅速に生産工程へフィードバックして品質安定化につなげることを目的に、AIによる画像解析システムを開発した。

 今回の開発では、熟練運転員の判断を教師データとする過程でBLUE TAGの持つミクロ画像処理の高い技術を応用。同システムの導入テストでは約20秒で熟練運転員と同等レベルの判定ができており、充分な判定能力を備えていることを確認した。

 また、同システムは再学習に向けたデータ構築機能を併せ持つため、生産ラインでの運用を通じてさらに判定精度の向上が可能だ。昭和電工の球状アルミナは、形状が均一で品質が安定していることを特長としているが、同システムを活用することで、品質・生産性のさらなる向上を目指す。

 同社グループは中期経営計画〝The TOP 2021〟の中で、「AI/IoTの強化」を進めている。同社は今後も、生産現場でのAI/IoT活用を推進して熟練技能者の持つ技術や経験知を可視化、定量化して継承し、安全・安定操業、事業競争力強化を図っていく考えだ。

日本触媒 全固体電池用電解質膜の高性能化に成功

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2020年2月14日

 日本触媒は13日、全固体リチウムポリマー電池用電解質膜の高性能化に成功したと発表した。

 ポリマー電解質を用いた全固体電池は、有機溶媒を使用せず高温で安定なことから、長寿命、高安全性などの特徴を持つ。しかし、ポリマー電解質はリチウムイオンの伝導性に乏しく、電池温度を50℃以上に加温する必要があった。

 今回開発した新規電解質膜は、室温でも高いリチウム伝導性を保有。電池の作動温度を室温近くまで下げることが可能になり、全固体ポリマー電池の新しい用途展開が期待される。

 同社は、ポリエチレンオキシド(PEO)を主骨格とするリチウムポリマー電池用の固体電解質を開発し、2013年頃から商業生産を開始した。

 一般的に、PEOのポリマー電解質は、リチウムイオン電池の非水電解液と比較するとイオン伝導度が1桁以上低く、さらにリチウムイオン輸率(イオン伝導度の内、リチウムイオンが担う割合)が0・1~0・2と低いことから、室温ではリチウムイオンが電解質中を動く速度が非常に遅くなる。そのため、安定した性能を得るには、電池を50℃以上に加温し、リチウムイオンを動きやすくする必要があった。

 ポリマー電解質のリチウムイオン輸率を向上させる取り組みは多数報告されているが、総じて性能を改善するには至っていない。こうした中、同社は、ポリマー電解質の高性能化を実現するために、独自に開発した新しいイオン伝導のメカニズムを採用した。

 電解質膜中のリチウムイオンを伝搬しやすくした新規電解質膜は、POE系電解質膜と比較すると、同等のイオン伝導度を示しながら、リチウムイオン輸率を五倍以上向上させることに成功。また、リチウム金属に対しての安定性と、4V級正極活物質でも充放電できる耐酸化還元性を持っている。

 今回の技術を用いて作製したラミネート型全固体リチウムポリマー電池は、POE系のポリマー電池と比較して、40℃では2倍以上、25℃では5倍以上の放電特性が得られる。性能が飛躍的に向上したことで、従来の全固体ポリマー電池と比較して、充電時間の短縮や、エネルギー密度の向上、電池を加温するための熱源を減らせるなど、多くの改善効果が見込める。

 同社は、今回の技術を、全固体ポリマー電池用の電解質膜として、さらには無機電解質の界面形成材などへの活用も目指して、サンプル出荷を進めて用途開拓を行う。なお、今回の研究成果は、東京ビッグサイトで開催される「国際2次電池展」(2月26~28日)の出展ブースにて展示される。

産総研 超広帯域発光素子を開発、明るさと長寿命実現

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2020年2月12日

 産業技術総合研究所(産総研)は小型ハロゲンランプをしのぐ明るさと、1000時間以上の長寿命性を併せ持つ超広帯域発光素子を開発した。この発光素子は350㎚の近紫外線から1200㎚の近赤外線までの波長範囲の光を発光できる。

 この発光波長範囲は、広く利用されている光センサーや撮像素子(CCDなど)が感じることができる範囲(感光域)とよく一致しており、それら「機械の眼」にふさわしい効率の良い光源と言える。

 様々な方式による広帯域発光素子の開発が世界的に行われている中で、今回開発した素子は、紫外LEDと、そのLEDの光で励起され、さまざまな波長の光を発する複数の蛍光体を組み合わせて作製した。蛍光体を取り巻くバインダー材料や蛍光体層の物理的構造を改良することによって、実用製品に適用できる明るさ(発光強度)と安定性(寿命)を実現した。

 その結果、小型のハロゲンランプを光源とする超小型計測器や分析機器、例えば、鮮魚や精肉の脂乗りを分析するポータブル分析機器や、果実の糖度を非破壊で計測する機器などの上位互換の代替光源として使用できるようになった。この新たな光源素子の登場が引き金となり、従来の光源では実現できなかったパーソナルヘルスケア用の小型光センサーなど、新しい製品群の創出が期待される。

 今後、さらなる発光強度向上や安定性の向上に関する基礎研究を加速させるとともに、実用に向けたプロセス技術の開発を推し進め、より多くの目的に応える素子の開発やカスタマイズを進める。また、連携パートナーを募り、量産技術の開発や適用製品開発も行う。

NEDO ペロブスカイト太陽電池で世界最高の変換効率

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2020年2月7日

 NEDOは、太陽光発電の導入促進を目的に「高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発」に取り組んでいる。

 このほどパナソニックが、ガラスを基板とする軽量化技術や、インクジェットを用いた大面積塗布法を開発し、これらの技術を用いて作製したペロブスカイト太陽電池モジュール(開口面積802㎠:縦30㎝×横30㎝×厚さ2㎜)で世界最高のエネルギー変換効率16.09%を達成した。

 同モジュールの製造工程にインクジェットを用いた大面積塗布法を採用したことにより、製造コストを低減できるほか、モジュールの大面積・軽量・高変換効率の特性を利用することで、ビル壁面など、従来は設置が困難だった場所での高効率な太陽光発電が可能となる。

 今後、ペロブスカイト層材料改善により結晶シリコン太陽電池並みの高効率達成を推進し、新規市場での実用化に向けた技術確立を目指す。

昭和電工 次世代記録技術に対応、HDメディア製造技術を開発

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2020年2月7日

HAMR媒体の透過型電子顕微鏡画像・平面
HAMR媒体平面の透過型電子顕微鏡画像

 昭和電工は6日、ハードディスクドライブ(HDD)の次世代記録技術である熱アシスト磁気記録(HAMR)に対応した次世代HDメディアの製造技術を開発したと発表した。

 クラウドサービスの普及や動画コンテンツ、画像共有サイトなどの急拡大により世界のデータ生成量は年率40%以上の増加が見込まれ、大量のデータを保管するデータセンターでは、より大容量のHDDが求められている。

 HDメディアは磁性体粒子の極性により情報を記録するが、従来の磁気記録方式はデータ記録密度の向上スピードが鈍化しており、熱的に安定な磁性体粒子を微細化し、かつ情報の書き直しを容易にするHAMRなどの新しい記録方式と、それらに対応する次世代HDメディアが必要とされている。

HAMR媒体断面の透過型電子顕微鏡画像
HAMR媒体断面の透過型電子顕微鏡画像

 同社は、HAMR対応HDDの製品化に貢献するため、最も強力な磁性材料の1つで耐食性にも優れるFe‐Pt系磁性合金薄膜を用い、磁気記録層の層構成、メディア製造時の温度制御などに独自の工夫を加えることにより、現在の最先端HDメディアの数倍もの高い保磁力を持ちながら、結晶粒径の微細化と最適な分散制御により低ノイズを実現し、電磁変換特性・耐久性ともに業界最高レベルに達するHDメディアの製造に成功した。今後、本格的な供給へ準備を進めていく。

 昭和電工グループは、個性派企業(収益性と安定性を高レベルで維持できる個性派事業の連合体)の実現をVision(目指す姿)としており、ハードディスク事業は当社の個性派事業のコアの1つと位置づけている。

 今後も〝ベスト・イン・クラス〟をモットーに、世界最大のメディア専業メーカーとして、HAMR、MAMRなどの次世代記録技術に対応した業界最高クラスの製品をいち早く市場に投入し、HDDの高容量化に貢献していく考えだ。

信越化学 マイクロLEDディスプレイ製造用材料を上市

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2020年2月5日

 信越化学工業は4日、マイクロLEDを用いたディスプレイの製造工程で使われる材料を新たに開発・上市したと発表した。マイクロLEDディスプレイメーカーの生産性と競争力の向上に資する材料で、引き続き顧客の要望に応えるため、製品展開を行っていく。

 マイクロLEDディスプレイは、微小なLED素子を各画素に配置した自発光ディスプレイで、その高いコントラストと明るさ、信頼性に加えて省エネルギーも期待されることから「究極のディスプレイ」と呼ばれている。

 一方、その製造で、テレビやスマートフォンなどのディスプレイへの適用を実現するためには、工程の効率化やプロセス時間の短縮、歩留りの向上などが課題とされている。

 今回開発した材料は、超平坦な基板上に、粘着剤フリーでドライな接着層を形成したマイクロLED移送用スタンプと、基板を保持したまま、洗浄工程や移送など種々のプロセスを可能にする仮支持基板。これらの製品は課題を解決できる材料として、良好な評価を得ている。

 加えて、同社ではこれら製品のほかに、封止材やアンダーフィルなど、マイクロLEDディスプレイの製造工程に不可欠な材料の開発も行っている。

 同社はマイクロLEDディスプレイを製造するために求められる、様々な材料を提供できる「One‐stop Solution Provider」であるための取り組みを行い、「究極のディスプレイ」の実現と普及に、顧客とともに貢献していく。

旭化成ホームプロダクツ ディズニーキャラのジップロックを限定発売

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2020年2月4日

ディズニーキャラクターをあしらったジップロック
ディズニーキャラクターをあしらったジップロック

 旭化成ホームプロダクツは3日、ディズニーキャラクターをあしらった限定商品「ジップロック フリーザーバック」「ジップロック イージージッパー」「ジップロック スクリューロック」「ジップロック コンテナー」の4種5製品を、3月2日から発売すると発表した。

 毎年、春とハロウィーンに期間限定で登場する人気のディズニーキャラクターデザインの「ジップロック」シリーズが、スポーツテイストで今年も登場。近年高まりをみせているスポーツ気運に合わせ、〝ミッキーマウス〟や〝ミニーマウス〟〝ドナルドダック〟〝デイジーダック〟のディズニーの仲間たちが、テニスやサッカー、野球、水泳、柔道など人気スポーツを楽しむ様子がデザインに施されている。

 「ジップロック」は、昨年5月に整理・収納に便利な新商品「ジップロック スタイル」を発売し、食品保存に留まらない様々なシーンで愛用されている。今回のデザインも、春のピクニックやスポーツ観戦など様々なシーンで活躍しそうだ。