伊藤忠商事 グループ会社のパイナップル残渣を発電事業に活用

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2018年12月17日

 伊藤忠商事のグループ会社であるDole Philippines(本社:フィリピン、以下「Dolefil」)はこのほど、フィリピンで電力・水道・病院・高速道路などを運営

ドールのパイン農園
ドールのパイン農園

する大手企業グループMetro Pacificグループ傘下で、2017年に設立し食品残渣を原料とした、バイオガス製造事業とバイオガス発電事業を行うSurallah Biogas Venture Corp.(本社:フィリピン、以下「SBVC」)と、今後16年間の長期エネルギー売買契約を締結したと発表した。

 これは、Dole商品の製造過程で生じるパイナップル残渣をバイオガスの原料として、DolefilからSBVCに供給し、製造されたバイオガスを電力としてSBVCからDolefilが買い取るもの。この取り組みを通じて、再生可能エネルギーの活用を通じた環境負荷の低減と、Dolefilの電力コスト削減を図ってく。

 Metro Pacificグループ傘下のSBVC社がバイオガス発電設備を建設し、2020年の操業開始以降、ガスと電力を固定価格でDolefilに16年間に渡って供給するスキームとなる。フィリピン・ミンダナオ島では、電気料金が高騰し経営課題の一つとなっていたが、実現すればこれらの解決にも寄与することが期待される。

 また、伊藤忠商事は中期経営計画「Brand‐new Deal 2020 いざ、次世代商人へ」の中で、「エネルギーの最適な利用と供給」「テクノロジーを活用した経営の生産性向上」を掲げており、今回の取り組みはこれらに合致するものとしている。同社はサステナビリティ推進の観点からも、非常に有意義なものであると考えており、こうした事業活動を通じて、循環型社会の構築に積極的に取り組んでいく。