川崎重工 旋回式スラスタの累計生産が1000台を達成

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2018年12月21日

 川崎重工はこのほど、船舶用推進装置である「川崎レックスペラ」の累計生産が1000台を達成したと発表した。

 川崎レックスペラは、型式がKST‐180ZF/A1(標準シリーズ)、駆動動力1471kW、プロペラ径2.2m、水平方向が360度で、任意の方向に推進力を得られる全旋回式推進機であり、推進機・舵の機能を備えている。高い操船性を得られることから、主にタグボートやサプライボート、特殊作業船、自己昇降式作業台船(SEP船)などに採用されている。

 同社は1975年に川崎レックスペラの開発に着手し、1983年に生産を神戸工場で開始した。

 その後、市場要求に応えるためラインアップを拡大し、現在、標準シリーズは11型式(410~4500kW)、水中交換式は4型式(3800~6500kW)、昇降式は5型式(590~3000kW)を生産している。

 2013年1月に播磨工場内に専用工場を立ち上げ、生産能力を強化した。2018年には、推進性能の向上による省エネ化、船内でのメンテナンス性の容易化、優れた環境性能という特長をもつ最新モデルのKSR‐E型(標準シリーズ)を開発し、初受注している。

 同社は、今後も顧客の多種多様なニーズに応えていくため、経済的で信頼性に優れた川崎レックスペラの開発・生産を通じて、世界の海運・海洋事業に貢献していく考えだ。