昭和電工 寒冷地でも施工可能なコンクリート構築物修復材を開発

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2019年5月24日

 昭和電工は23日、寒冷地などの低温環境下でもコンクリート製の各種インフラ構築物の補修施工が可能な修復材「ショウリペア CR‐1000シリーズ」「リポキシ CR‐1500シリーズ」を開発したと発表した。

 高度成長期に建設されたインフラ施設は老朽化が進み、建て替えや補修の必要性が高まっている。建て替えは高コストであるため補修のニーズが高いものの、既存の修復材は、低温環境下で各種コンクリート構築物を補修する際は施工後にヒーターで加熱する特別な養生が必要で、寒冷地では冬期の補修作業が困難になる課題があった。

 今回開発した修復材は、いずれも氷点下でも施工後の給熱養生が不要で、既存品の3分の1以下の24時間以内に通常使用できるレベルまで硬化するため、寒冷地での冬期施工、工事期間の短縮による工事費用の削減や、施工箇所の早期解放による利便性の早期回復が期待できる。現在、岩手県遠野市と同市内の建設会社である栄組の協力を得て、同開発品の橋梁補修での有効性を確認する実証実験を実施している。

 同社グループは、すべてのステークホルダーを満足させるという経営理念のもと、「事業活動を通じたSDGs課題解決への貢献」を中核課題の1つに掲げてCSR活動を推進。同開発品はSDGs目標「住み続けられるまちづくりを」の達成に貢献する。

 今後も社会的価値の高い事業・技術開発を推進してさまざまな課題の解決に取り組み、グループ一丸で豊かさと持続性が調和する社会の創造に貢献していく。なお、これらの開発品は6月5~6日に開催される「建設技術公開EE東北’19」で紹介する(昭和電工ブース:B‐65)。