クラレ 銅張積層板「ベクスターFCCL」の量産試験設備を導入

,

2019年6月5日

 クラレは4日、鹿島事業所(茨城県神栖市)内に、液晶ポリマーフィルム「ベクスター」を用いた銅張積層板「ベクスターFCCL」の量産試験設備を新たに導入し、サンプル出荷を開始すると発表した。

 同社では、西条事業所(愛媛県西条市)で昨年着手した「ベクスター」の生産能力増強を完了しており、今回の鹿島事業所での設備導入後の両事業所合計の生産能力は、2020年後半に180万㎡/年となる見込み。

 液晶ポリマーフィルムは、優れた誘電特性と低吸水性、多層回路への積層加工性といった特長を生かし、スマートフォンのなど電子機器類や、車載向け高速通信デバイスの電子回路基板として、今後さらなる市場拡大が見込まれる。

 同社は次世代通信規格5Gの普及などで、今後の拡大が予想される高周波用基板材料の需要に対応するため、生産能力を順次増強する予定だ。

 なお、「ベクスターFCCL」は、5日から7日まで東京ビッグサイトで開催される「JPCA Show 2019(第49回国際電子回路産業展)」に出展を予定している。