日本ゼオン 次世代電子部品向け電子線レジストを上市

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2019年8月5日

 日本ゼオンは2日、次世代電子部品向けポジ型電子線レジストの新グレード「ZEP530A」シリーズを上市したと発表した。

 同社は、半導体デバイスの回路パターンをウェハー上に転写する際に使用される保護膜として、かねてより主鎖切断型のポジ型電子線レジスト「ZEP」シリーズを展開し、国内外の顧客に広く採用されている。今回、その既存グレード「ZEP520A」で培ってきた技術をベースに、更なる高解像度を実現した「ZEP530A」シリーズを開発、上市した。

「ZEP530A」シリーズは、優れたドライエッチング耐性を保持しつつ、解像度とプロセスウィンドウを向上させた製品。レジストの薄膜化により、ハーフピッチ(hp)17nmのライン&スペース(L/S)パターンの解像も確認している。また、「ZEP530A」の高解像度を引き出すため、新規現像液「ZED‐N60」も併せて開発・上市した。主な使用用途としては次世代電子部品の製造を想定しており、商用化が見込まれる第5世代移動通信システムへも活用の場が広がることが期待される。

 同社グループは、今後も最新技術を駆使した製品開発を促進し、顧客にとって価値ある製品の提供に努めていく考えだ。