JXTGエネルギーは「技術研究組合 CO2フリー水素サプライチェーン推進機構(HySTRA)」に、商用化検討を進める企業メンバーとして参画した。
HySTRAはオーストラリアで未利用褐炭から製造された、CO2フリー水素を液化して日本へ輸送する、国際的なサプライチェーン構築に向けた実証事業に取り組んでいる。将来の安価で安定的なCO2フリー水素の本格活用に向け、「褐炭からの水素製造」「液化水素の長距離大量輸送」「液化水素荷役」という、製造、輸送・貯蔵、利用までのサプライチェーンで必要になる技術の確立と実証を目的として、2016年に結成された。
現在、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受け、パイロット実証に取り組むとともに、2030年頃の当該技術の大規模な社会実装に向けて商用化検討が実施されている。
JXTGエネルギーは石油精製事業で大量の水素を製造・消費すると同時に、水素ステーションでの水素供給事業を展開している。将来、水素の活用範囲が大規模発電や産業用途に拡大していく大量消費時代が到来した際には、CO2フリー水素のサプライチェーン構築に先駆的に挑んできたHySTRAの取り組みが、新たなエネルギーインフラの基盤になり得ると考え、今回、HySTRAに参画することにした。
これにより、同社は石油関連施設や水素ステーションなどの既存インフラに加え、長年、水素を取り扱ってきたノウハウを活用することで、CO2フリー水素の需要先創出の側面から早期のサプライチェーン構築に貢献できるよう、商用化検討に取り組んでいく。