クレハは20日、国土交通省・経済産業省・農林水産省が提唱する「ホワイト物流」推進運動の趣旨に賛同し、自主行動宣言を「ホワイト物流」推進運動事務局に提出したと発表した。
自主行動宣言の中で表明している取り組みは「物流の改善提案と協力」「荷主側の施設面の改善」「高速道路の利用」「船舶や鉄道へのモーダルシフト」「運賃と料金の別建て契約」。
物流の改善提案と協力では、取引先や物流事業者から、トラック運転者による手荷役や長時間の無駄な荷待ちなどに関する要請を受けた場合、真摯に協議に応じるとともに、自らも車両の大型化などの物流の改善策について積極的に提案していく。
荷主側の施設面の改善については、同社の主力工場であるいわき事業所で、事業所内の倉庫レイアウト変更などを行い、車両の動線、荷待ち時間や荷役時間の短縮、保管能力増強による外部倉庫への転送輸送削減に取り組む。高速道路の利用に関しては、輸配送時の物流業者の高速道路使用要請に対して真摯に協議し、納品時間の短縮や運転者の負担軽減に努める。
船舶や鉄道へのモーダルシフトでは、長距離輸送について、トラックから船舶や鉄道の利用への転換を適宜行う。運賃と料金の別建て契約については、運送契約を締結する場合、運賃と料金(運送以外の役務や待機時間の対価)を別建てで契約することに取り組む。
「ホワイト物流」推進運動とは、深刻化が続くトラック運転者の不足に対応し、国民生活や産業活動に必要な物流を安定的に確保するとともに、 経済の成長に寄与することを目的にしている。今年4月に国交省・経産省・農水省が、上場会社と各都道府県の主要企業約6300社に対し、参加の呼びかけを開始した。
同社は「ホワイト物流」推進運動をCSR活動の一環と位置づけ、グループ各社とともに自主行動宣言の実現に向けて取り組んでいく。