旭化成ファーマは1日、Endo Ventures社(アイルランド・ダブリン市)などに対し、デュピュイトラン拘縮治療剤「ザイヤフレックス 注射用」(一般名:コラゲナーゼ〈クロストリジウム ヒストリチクム〉)の、供給継続を求める仮処分命令を請求する訴えの提起を、9月30日(米国東部時間)に米国ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に行ったと発表した。
旭化成ファーマは、Endo社との間で同剤の日本での独占的な長期供給契約を締結し、国内での販売を行ってきた。しかしこのほど、供給義務を負うEndo社が以後当該義務を履行しないと通告し、同剤の供給を拒絶した。
旭化成ファーマは、供給の継続に向けEndo社と協議してきたものの、Endo社の意向が変わらなかったため、日本国内での同剤の継続的な供給に支障を来す可能性が生じてきたとして今回、同社は供給継続を求める仮処分命令を請求する訴えを起こした。
デュピュイトラン拘縮とは、手のひらから指にかけてしこりができ、症状の進行に伴って皮膚がひきつれ、徐々に指が伸ばしにくくなる病気。指が曲がって伸ばせないことにより日常生活に不便をもたらすようになる。
旭化成ファーマは、引き続きデュピュイトラン拘縮に対して、手術以外の「薬剤による治療」という選択肢を臨床現場へ提供するためにも、国内での同剤安定供給を今後も継続できるよう努力していく考えだ。