NEDO 電気・電子機器リサイクル事業をタイで開始

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2019年10月10日

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はこのほど、タイ工業省工場局(DIW)と電気・電子機器廃棄物(WEEE)リサイクルの実証事業を実施することで合意し、基本協定書(MOU)を締結した。

 同実証事業では、タイ国内初となる日本の高度リサイクル技術を用いたWEEEの一貫リサイクルシステムの導入や、タイに適したガイドラインの導入支援に取り組み、廃棄物処理の適正化を後押しする。

 同実証事業は「アジア省エネルギー型資源循環制度導入実証事業」のテーマの1つとして実施。2017年度にタイで実施した実現可能性調査(FS)の結果をもとにステージゲート審査を通過し、2019年度から2年間の予定で実施する。

 WEEEの破砕後に排出されるミックスメタル(プラスチック、ガラス、金属などの混合物)の粒度・比重選別を行うことで、有価物(銅、ステンレス、アルミ、貴金属)を効率よく回収する自動リサイクルシステムを導入し、その有効性を検証する。

 また、タイ国内で処理できない貴金属(金、銀など)と有害廃棄物(鉛、亜鉛など)の混合物を、日本で再資源化することで国際資源循環を実現し、タイをはじめとするアジア諸国でのリサイクルモデルの確立を目指す。

 これと並行して、日本の家電リサイクル法や小型家電リサイクル法を参考にしながら、タイに適した廃棄物処理に関わるガイドラインの検討を共同で実施する予定だ。